...その石垣の中から蜥蜴(とかげ)の銀光の肌が駛(はし)り出したかと思ふと...
池宮城積宝 「奥間巡査」
...矢の如く駛る...
石川啄木 「散文詩」
...縦横自在に駛(か)け廻るんだからね...
石川啄木 「漂泊」
...彼は駛走する汽車の轟きが...
スティーヴンスン 佐藤緑葉訳 「若い僧侶の話」
...屋根のうえや家の側面を上がりさがりして駛(は)せまわる赤リス(Sciurus Hudsonius)によって目を醒まされた...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...狂人(きちがい)のように突駛(つっぱ)しっている鋼鉄の怪物に乗って...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「十時五十分の急行」
...トンネルのこの物音につつまれながら駛(はし)っていたが...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「ペルゴレーズ街の殺人事件」
...其色の深碧にして急駛(きうし)せる...
田山花袋 「秋の岐蘇路」
...かつ射かつ駛(は)せて...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...東海の航路を駛(はし)って行ったのでありましたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...のべつに駛(はし)っている...
夏目漱石 「虞美人草」
...信能く駛流(しりゅう)を渡り...
南方熊楠 「十二支考」
...陰気に松の大木が見え隠れする暗い濠端に沿うて駛(はし)っている...
宮本百合子 「伊太利亜の古陶」
...だからもしこの船が地球の自転と反対の方向に駛(はし)ったら...
蘭郁二郎 「地図にない島」
...激しい音をたて血管の中を駛(はし)っているに相違ない...
蘭郁二郎 「夢鬼」
...ゾッと背筋を駛(はし)る悪寒を覚えた...
蘭郁二郎 「夢鬼」
...そう駛(か)けて通ってはだめです...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...わたくしは全く魂の天外に駛け廻るやうな思ひをしたのであつた...
和辻哲郎 「西の京の思ひ出」
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