...饂飩屋に飲む博多節の兄哥(あにい)は...
泉鏡花 「歌行燈」
...饂飩屋の床几(しょうぎ)から...
泉鏡花 「歌行燈」
...饂飩を一つくれんか」「へえ」灯(ひ)の蔭から六十近い爺(おやじ)が顔を出して一寸余を見たが...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...支那饂飩屋の淋しいカンテラの光りが見えた...
豊島与志雄 「反抗」
...鍋焼温飩の図を出して...
永井荷風 「巷の声」
...湯気の立つ饂飩の一杯に...
永井荷風 「雪の日」
...熬豆をかじりながら饂飩をすゝつて居た親族のものはさつきの酒がまはつて居るので下駄を穿いて出だすのもあつた...
長塚節 「芋掘り」
...ともかくも饂飩で間に合せて置いて……」「この際は少し変だぜ...
夏目漱石 「二百十日」
...門を這入(はい)らずに左へ廻れと教えたぜ」「饂飩屋(うどんや)の爺(じい)さんがか」と碌(ろく)さんはしきりに胸を撫(な)で廻す...
夏目漱石 「二百十日」
...いくら饂飩屋の亭主を恨(うら)んでも後(あと)の祭(まつ)りだから...
夏目漱石 「二百十日」
...とうとう饂飩(うどん)を食っちまった...
夏目漱石 「二百十日」
...明後日(あさって)お友達同志寄ッて飛鳥山(あすかやま)で饂飩会(うどんかい)とかを……」「オホホホ」この度(たび)は真に可笑しそうにお勢が笑い出した...
二葉亭四迷 「浮雲」
...その饂飩の粉の中に鼠棲んでこの家へ来る故白鼠と見えたと判り...
南方熊楠 「十二支考」
...時には蕎麦か饂飩の見分けのつかぬものを作るようになるのであります...
村井政善 「蕎麦の味と食い方問題」
...そして児島は只この美人の(さ)げ来った橘飩を食ったばかりであった...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...「饂飩がまだあるなら...
森鴎外 「独身」
...饂飩(うどん)屋時代に得意にしていた道行踊りを踊ろうとしている事を...
夢野久作 「斜坑」
...饂飩(うどん)をしこたま食べこみ...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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