...己は今風下(かざしも)の海岸に浮いている情ねえ老いぼれ船みてえなもんだから...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...又いちじるしく老いぼれて...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...……ぐでん/\の老いぼれはおよそ愚劣の愚劣の愚劣だ!私は文字通りの無能無才で...
種田山頭火 「一草庵日記」
...うちの老いぼれ婆(ばあ)さん――つまり...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ワーニャ伯父さん」
...老いぼれた當時のヨーロツパ大陸では誰も相手にしてくれないからであつた...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...もし女が老いぼれのところへ来たら...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...この老いぼれの身で...
中里介山 「大菩薩峠」
...老いぼれたような私の心に反比例して...
林芙美子 「新版 放浪記」
...骨まで老いぼれたこのおれに...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「判決」
...「老いぼれのエゴイスト!」ヴォーケ夫人が叫んだ...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...すっかり老いぼれてしまいまして...
久生十蘭 「キャラコさん」
...老いぼれのほうだろうか...
久生十蘭 「三界万霊塔」
...あの老いぼれの悪魔めに喰い殺されていただろうに……...
エルンスト・テオドーア・アマーデウス・ホフマン Ernst Theodor Amadeus Hoffmann 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...「忌々しい厄介な老いぼれ乞食め...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...「やい老いぼれ、どういうつもりだ」去定は相手を見、すぐに目礼して云った、「これはどうも、失礼した」「失礼したあ」と若者は裾を捲っていた手で、こんどは片(かた)袖を捲りあげた、「やい、この広い往来で人に突き当って、失礼したで済むと思うのかよウ」登はわれ知らず前へ出ようとした...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...九「老いぼれ、これへ出ろ」と黒装束の槍さきが、ズバリと駕の中へ入った刹那に、千段を掴んだ作左衛門が、眼(まなこ)をいからせてそこへ突ッ立った...
吉川英治 「剣難女難」
...老いぼれのわしを...
吉川英治 「三国志」
...これらの若い樹はその老いぼれの胡桃の樹を馬鹿(ばか)にしているらしい...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
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