...時に絲川老人の宿つた夜は恰も樹木挫折れ...
泉鏡花 「遺稿」
...其有樣は恰も彗星が燦然として天體に現はれて來たやうなもので...
竹越與三郎 「日本の眞の姿」
...でこの点は恰も一般に科学にとっての基礎概念――心理学では夫が意識である――が...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...恰も文化が文明に優越するだけそれだけ...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...その時の大衆概念は恰も...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...だが恰もこの知識の組織(Wissen-Schaft)が...
戸坂潤 「科学論」
...カントは後者を眼中に置かなかったのであるが恰も之が近代の物理学の発達に相当するものでなければならぬ...
戸坂潤 「カントと現代の科学」
...だが恰も実証主義は吾々の範疇技術――唯物弁証法――の正反対物であることを注意して欲しい...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...恰もこうした右翼小児病の資格におけるものにほかならなかった...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...恰も陥ち込みでもするように当て嵌るものなのである...
戸坂潤 「辞典」
...恰もこの段階の常識概念に相当するのである...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...恰も膏肉を餓虎に與へたる如しとて...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...恰も雁の去る時燕の来るが如く...
永井荷風 「巷の声」
...人民は恰も疊なき室に坐するが如く...
福沢諭吉 「帝室論」
...恰も来るべき次の総選挙に...
牧野信一 「サクラの花びら」
...如何にも恥しげにニヤニヤと笑ひながら両手で抱へた頭を恰も微風にゆられてゐるが如くにして...
牧野信一 「闘戦勝仏」
...恰もカントのシェマティスムスに於ける時間が直觀と範疇とを媒介するやうに...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...けだし現在性は恰も過程性を意味するが故である...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
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