...渠(かれ)飢えたり矣...
泉鏡花 「海異記」
...恋愛が生命を生んでゐる間、愛情の欠乏の為めに子供が棄てられたり、飢えたり、餓死したりすることはない...
エンマ・ゴルドマン 伊藤野枝訳 「結婚と恋愛」
...飢えたる鸚鵡が、せっかくくわえた肉片を惜しげもなく下に落したのであった...
海野十三 「十八時の音楽浴」
......
大江鉄麿 「懐」
......
陀田勘助 「手をさし延べよう!」
...飢えたる人間にとってはバイブルがなんの役にも立たない如く...
辻潤 「錯覚自我説」
...流れる赤葡萄酒を飢えた人々が争って飲む光景...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...もうこの血に飢えた行為に辟易していたし...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「グローリア・スコット号」
...憐(あわ)れむべき飢えた乞食(こじき)どもがついていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...寝間着のような長い仕事着をつけてる製本女工ら――飢えた眼つきで通りがかりの人の肉体まで見通す...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...飢えたる者が酒を飲ませられて...
中里介山 「大菩薩峠」
...四日間のくらやみで娯楽に飢えた姿である...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...肋骨が一本々々めりこんで行ったのだ!)飢えた昔のアヂトを夢みながらむしょうに友がなつかしくなった太陽!―――赤い自画像の中に写しとった歓呼する焔は世界の乾板の上に出没する友の肖像を灼きつけたおゝ...
槇村浩 「青春」
...まことに飢えたものの真剣さを...
宮本百合子 「餌」
...飢えた鮎は決して漁れません...
村井弦斎 「食道楽」
...彼は例の飢えたような眼に何かを突き当てて見ざるをえないし...
室生犀星 「陶古の女人」
......
山之口貘 「鮪に鰯」
...その両女(ふたり)を取巻いて、磯くさい人間ども、幾人ともわかりません――悪魚の群のようなのが、飢えた目をして、今にもいどみかかりそうなけしき...
吉川英治 「江戸三国志」
便利!手書き漢字入力検索