...風通しの好い裏座敷で...
芥川龍之介 「妖婆」
...例えば繩、竹、又は南京玉のように糸を通した介殻さえも材料にした、簾(のれん)の器用なつくりようがそれである、これは戸の前に流蘇(ふさ)のように下っていて、風通しがよく、室内をかくし、そして人は邪魔物なしに通りぬけることが出来るという、誠にいい思いつきである...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...「風通しのええ二階の三番がよかろ...
岩野泡鳴 「耽溺」
...日当りもいいし、風通しもいいし、新しくて綺麗だし、なかなか下六番町の僕の家などの追いつくものでない...
大杉栄 「獄中消息」
...そこは広い風通しのよい場所で小さな泉と清水の水溜りがあり...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...ホテルの洋室では風通しが悪い上に...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...それが今では風通しの悪い室内に籠(こも)ってしまっているのです...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...清三は午後は二階の風通しのいいところでよく昼寝をした...
田山花袋 「田舎教師」
...「風流」は心の風通しのよい自由さを意味する言葉で...
寺田寅彦 「涼味数題」
...いつもの風通しのいい小間で...
徳田秋声 「仮装人物」
...風通しのよい窓の側に取り出した一閑張りの広い机のうえに寝かされてあった...
徳田秋声 「黴」
...風通しを悪くすると...
豊島与志雄 「男ぎらい」
...ただきわめて風通しがよかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...実に風通しが悪かった...
豊島与志雄 「聖女人像」
......
夏目漱石 「カーライル博物館」
...そんなところに突っ立ってると風通しが悪いや」繩暖簾(のれん)をくぐったところをズブ六になった中間体が無暗にポンポンいうのを...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...此の部屋は風通しよくてよろし...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...明るく風通しよく...
吉川英治 「新書太閤記」
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