...それこそ風前の灯火のように覚束(おぼつか)ない命を守らなければならぬ...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...リーグニッツの不期戦は風前の灯火の感あった大王を救った...
石原莞爾 「戦争史大観」
...依然として風前の灯であった...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...風前の灯火(ともしび)も同様です...
海野十三 「怪塔王」
...博士の実験の材料に成りさがった大隅の運命は、風前の灯だった...
海野十三 「地球盗難」
...帆村はいまや風前の灯であった...
海野十三 「蠅男」
...ああ生命は風前の灯(ともしび)である...
海野十三 「流線間諜」
...覆面を取らぬ団員の生命は風前の灯にひとしかった...
海野十三 「流線間諜」
...今や半狂乱の私に遮二無二見当を付けられてまさに風前の灯火(ともしび)となっているのであった...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...ちょうど私たちが飛び込んで行った時には風前の灯火は珍しくも書斎で何か調べ物でもしていたとみえて...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...風前の灯火(ともしび)だ...
寺島柾史 「怪奇人造島」
...加十の運命たるやまさに風前の灯火なのである...
久生十蘭 「魔都」
...政府の命はまさに風前の灯...
久生十蘭 「魔都」
...病の床に就いて風前の灯であられるのぞ...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...親子の縁は、これまでも薄く、これまでの身に知られるこの世の因縁も、風前の灯...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...思へば風前の灯火(ともしび)である...
牧野信一 「青白き公園」
...栖方の生命は風前の灯火(ともしび)だと梶は思った...
横光利一 「微笑」
...――千浪は父の命が風前の灯と見るや...
吉川英治 「剣難女難」
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