...ミスラ君の部屋は質素な西洋間で...
芥川龍之介 「魔術」
...精力のこの歌人、果敢な遊戯と行動と戦争との時代を賞揚してるこの詩人は、少し歩いても息切れがし、質素な生活をし、きわめて厳格な摂生を守り、水を飲み物とし、煙草(たばこ)を吸うことができず、女に近づかず、あらゆる情熱を内に蔵しながら、健康のために禁欲主義を事としなければならなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その質素な食事をしている間に...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...質素な住居をたて...
中里介山 「大菩薩峠」
...質素な白地の浴衣(ゆかた)の袂(たもと)から手帛(ハンケチ)を出し掛けた所であった...
夏目漱石 「それから」
...だから五合庵といふのは質素な家といふことになる...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...八疊の質素な部屋に...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...住居も調度も質素な方ですが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...食事が質素なのは...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...私共は靜かな質素な寺に這入つた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...質素な小さな家に住んで...
ルイザ・メイ・オルコット L. M. Alcott 水谷まさる訳 「若草物語」
...質素なひだ飾りが二すじほど付いているなりのイエニーの顔は...
宮本百合子 「カール・マルクスとその夫人」
...母は芸妓気質の塵程も見えぬ聡明な質素な女であつた...
村山槐多 「悪魔の舌」
...粗陶器を作る石見の窯、質素なる焼物、実用の品、私はそこに一番希望を感じる...
柳宗悦 「雲石紀行」
...屈指の少女は却(かえっ)て質素な風姿(なり)をしている...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...彼女は質素な漁師の女房になるには向かないほどに飾つてゐたことはあつた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...質素な家庭に育ったので...
吉川英治 「松のや露八」
...ささやかな質素な家であったであろう...
和辻哲郎 「藤村の個性」
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