...彼の家は質素なものであった...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...留守居かと思ふ質素な老僧が...
泉鏡花 「遺稿」
...麻の袷に青衿つけた、極めて質素な、掻垂れ髮を項(うな)じのほとりに束ね、裾短かに素足を蹈んで立つた、帶と襷とに聊か飾りの色を見る許りな、田舍少女ではあれど、殆ど竝みの女を超絶して居る此人には飾りもつくりもいらぬらしい...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...質素な小さい部屋で...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 海野十三訳 「まだらのひも」
...そう云う研究的な質素な集りのことであるから...
谷崎潤一郎 「細雪」
...しかし極めて質素な生活をしていた...
寺田寅彦 「レーリー卿(Lord Rayleigh)」
...素顔のままの質素な様子が...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...存分に質素な身扮(みなり)も...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...身扮(みなり)は木綿物の至つて質素なもの...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...極端に質素な樣子の爲めに...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...町役場の質素な吏員だが...
牧野信一 「淡雪」
...態と質素な服をつけ...
松永延造 「ラ氏の笛」
...暖い春の光に質素なふとんを陽に向けてかけつらねた小さい家の物干...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...こうして御質素なふうをなすっていらっしゃる姫君を...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...二十四万二千石の大名の奥の質素なのを...
森鴎外 「渋江抽斎」
...質素ならではむしろ幸福ではないと言い切らねばならぬ...
柳宗悦 「工藝の道」
...質素な東北の旧家の慣例ではあるが...
柳田国男 「雪国の春」
...長い元結の端くれさえも見当りませんくらい質素なもので...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
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