...質素な感じを與へるのであつた...
鈴木三重吉 「赤い鳥」
...ごく質素な服装をし...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...常に質素な食事ばかりしていたから...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...頗る簡単で質素なものであった...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...この海辺(うみべ)のホテルは家具の質素な西洋室である為...
永井荷風 「海洋の旅」
...自分が生れた質素な下谷(したや)御徒町(おかちまち)の組屋敷(くみやしき)に比べてそも何といおうか...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...老人の質素な生活は恩給だけでも有り余るほどなので...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...「召使ひや馬車の質素なことから判斷すると...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...女性は質素な身なりで...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...質素なふうで来ているのを恥ずかしがっている姫君を右近は美しいと思った...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...鳳仙花(ほうせんか)の幾本かが田舎めいた質素な赤い花をつけていた...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...こういう質素な品々から教わるものは...
柳宗悦 「多々良の雑器」
...こういう質素なものの値打は...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...それに依れば奢る者より質素な者の方が神の意に適っているのです...
柳宗悦 「美の国と民藝」
...謙(へりくだ)るもの、質素なもの、飾らないもの、それは当然人間の敬愛を受けてよいのである...
柳宗悦 「民藝四十年」
...神の御乗物は至つて質素なものが古くからあつた...
柳田國男 「祭のさまざま」
...間もなく質素な午餉(ひるげ)が出て...
山本周五郎 「新潮記」
...上流の方には京都の下加茂の森に好く似た中島(なかじま)があつて木立(こだち)の中に質素な別荘家(や)が赤い屋根を幾つも見せて居る...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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