...それですらがこんな質素なものであった...
高浜虚子 「富士登山」
...あまりに質素な茶会だったので...
太宰治 「不審庵」
...質素な単純な生活が私を喜ばせた...
田山録弥 「スケツチ」
...ヂューヂャの家の庭先に質素な馬車がはいって来た...
チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「女房ども」
...被告席に立った冷静な態度の質素な彼の姿...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...内儀さんは質素な扮装(みなり)をして...
徳田秋声 「足迹」
...全体としては質素な生活をしているが...
豊島与志雄 「程よい人」
...相対した少年は質素な竹の胴に...
中里介山 「大菩薩峠」
...然し落ち著いた感じのする質素なテエブルと二三脚の粗末な椅子が置いてあるばかりで...
「修道院の秋」
...質素な生活の快味を屡々其の詩の中に歌つたことか! この芝生を...
堀口九萬一 「フランソア・コッペ訪問記」
...質素な黒服を着て...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...質素な夕食を取りながら大いに語り合い...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...暖い春の光に質素なふとんを陽に向けてかけつらねた小さい家の物干...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...ごく普通の道、簡単な法、単純な技、質素な心、それだけで器を現すには充分である...
柳宗悦 「工藝の道」
...長い元結の端くれさえも見当りませんくらい質素なもので...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...質素な寝台...
横光利一 「上海」
...ささやかな質素な家であったであろう...
和辻哲郎 「藤村の個性」
...しかしその質素な住宅が...
和辻哲郎 「藤村の個性」
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