...物々しく立ち騒ぐ風と波との中に...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...見る見る風と波とに押しやられて船は吸い付けられるように...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...今こうやって書いている私の耳を風と波が一緒になった凄じい怒号が襲う...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...風と波との音で、我々はお互に何をいっているのかまるで聞えず、そして我々は海水で膚まで濡れたが、幸い水は温かく、空気は暑かった...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...我々は風と波との意のままに...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
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鶴彬 「鶴彬全川柳」
...ただ風と波にながされるばかりでした...
豊島与志雄 「長彦と丸彦」
...囂々(ごうごう)と吼(ほ)ゆる風と波とばかりです...
中里介山 「大菩薩峠」
...「でんぶ」「でんぶ」「でんぶ」「でんぶ」という風の音か、波の音か、それが山の峡(かい)と、山の脚との間から、絶えず襲い来るもののように聞えるけれども、その風と波とは、少しもこのところまで押寄せては来ないで、ただその真白い搗(つ)きたての餅のような一重ねのみが、深紅な湖面にベットリと浮いたまま、あとからあとから限りなく自分の眼前を過ぎて行くばかりです...
中里介山 「大菩薩峠」
...風と波とに弄(もてあそ)ばれることはあるが...
中里介山 「大菩薩峠」
...観客の耳には永劫に吹く風と波の声が残るであらう...
野口米次郎 「能楽論」
...どら俺が一つ唄ってやろう……」風と波とにさそわれて今日も原稿書いてます酒も飲めない原稿を風と波とにだまされて……啓吉は...
林芙美子 「泣虫小僧」
...船は荒れ狂う風と波にもまれ...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...風と波のはげしいときは...
火野葦平 「花と龍」
...山手の家のほうへも松風と波の音に混じって聞こえてくる琴の音に若い女性たちは身にしむ思いを味わったことであろうと思われる...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「俊蔭は暴風と波に弄(もてあそ)ばれて異境を漂泊しても芸術を求める心が強くて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...風と波とに送られて...
夢野久作 「白髪小僧」
...……どうか、秀吉の戦い遅々として捗(はかど)らずとも、ここ数年は、大洋を旅するごとく、風と波とに、おまかせおき下さるようひとえに御寛容を仰ぎまする」かくも親しい主従というものがあるだろうか...
吉川英治 「新書太閤記」
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