...鼻の下はさまででないが、ものの切尖(きっさき)に痩(や)せた頤(おとがい)から、耳の根へかけて胡麻塩髯(ごましおひげ)が栗の毬(いが)のように、すくすく、頬肉(ほおじし)がっくりと落ち、小鼻が出て、窪んだ目が赤味走って、額の皺(しわ)は小さな天窓(あたま)を揉込(もみこ)んだごとく刻んで深い...
泉鏡花 「婦系図」
...すくすくと山の形さあらわれて...
泉鏡花 「海異記」
...自然のままにすくすくと伸びていった...
上村松園 「髷」
...しなだゆふ八佐佐那美道(ささなみぢ)をすくすくと吾(わ)が行(い)ませばや...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...矢のようにすくすく伸びた...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...殊に叡子さんが何物にも煩はされずすくすくと素直に伸び育つて来たことを祝福した...
高浜虚子 「椿子物語」
...すくすく御成長なさつてゐたといふわけになるのでございますが...
太宰治 「右大臣実朝」
...あのポプラ若葉のようにすくすくと伸びゆけよと祈る...
種田山頭火 「鎖ペンを握って」
......
種田山頭火 「旅日記」
...鼻の下にすくすく生えた短い胡麻塩髭や...
徳田秋声 「躯」
...すくすくと立ち並んでいる...
中谷宇吉郎 「大雪山二題」
...すくすくと伸びて...
野村胡堂 「楽聖物語」
...只子供だけはすくすくとそだてて...
林芙美子 「あひびき」
...自然にすくすくと大きくなって...
林芙美子 「お父さん」
...あわてさへしなければすくすくと雪だるまのやうにふくらんでくれる利徳のあるものだと云ふ事を長年の修業で心得てゐた...
林芙美子 「晩菊」
...すくすくとそだたなかつたつて言ふの?」「ええ...
林芙美子 「晩菊」
...すくすく育つようにと神様が用意してくださった良い草を羊たちが食んだり...
A. ビアス A.Bierce The Creative CAT 訳 「羊飼いハイタ」
...それが十本二十本百本と次ぎ次ぎに相聳えてすくすくと伸びた大枝小枝のさきに鮮黄色の葉をつけている...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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