...彼女の意見を顧慮して決めた...
...全体的なバランスを顧慮する必要がある...
...彼は顧慮に欠ける行動をとった...
...顧慮なしに突き進んだ結果、失敗した...
...彼女の心情に顧慮することが大切だ...
...ましてその時はそれらの芸術家の外聞(がいぶん)も顧慮してやりたい気もちがあった...
芥川龍之介 「路上」
...うっかり霊媒の体躯(たいく)に対する顧慮を失い...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...身なりの顧慮も要らないだろうと思ったのである...
太宰治 「服装に就いて」
...特に従来殆ど顧慮せられていない日本の民族生活の真相を明かにして世界の学者に新材料を提供し...
津田左右吉 「日本上代史の研究に関する二、三の傾向について」
...一面から見れば両者が往々この弱点を暴露してそれがために生ずる結果の利害を顧慮するいとまがないという事が少なくとも両者に共通な真剣な熱情を表明するのであるかもしれない...
寺田寅彦 「科学者と芸術家」
...そんな事を顧慮するのは無益といふよりも却(かへ)つて有害である...
戸川秋骨 「翻訳製造株式会社」
...普通フィヒテの観念論の発展として記されているシェリングの観念論――同一哲学――に決定的な傾向を与えたものは Kroner の云うように自然概念への正当なる顧慮であった...
戸坂潤 「エマヌエル・カント『自然哲学原理』解説」
...ピールが保守黨の反對を顧慮せずして穀法廢止案を採用したるに比し...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...自分自身のことも顧慮せず...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...わが容姿のいかに相手の瞳子(ひとみ)に映ずるかを顧慮(こりょ)するのほか...
夏目漱石 「草枕」
...「兄さん佐野さんていったいどんな人なの」と例の前後を顧慮しない調子で聞いた...
夏目漱石 「行人」
...余は池辺君に対して何らの顧慮も心配も払う事ができなかったのは...
夏目漱石 「三山居士」
...何の顧慮する所もなく振舞うた...
西田幾多郎 「或教授の退職の辞」
...人々は少しも顧慮しないもののようであつた...
長谷健 「天草の春」
...ハハ!友吉 (その自分のコッケイなミジメな姿を顧慮している余裕なく)俊子! 気をつけて! 気をつけて行くんだよ! 治子さんから離れないで――いいかい...
三好十郎 「その人を知らず」
...周囲を顧慮いたします点で実行はなかなかできないことでございます」と...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...己は自分の老衰を好くも顧慮してゐなかつた...
アンリ・ド・レニエエ Henri de Regnier 森林太郎訳 「復讐」
...時にはそのためにすべての顧慮を捨てて...
和辻哲郎 「すべての芽を培え」
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