...疎(まば)らな人通りの誰顧みる者もなく...
岩本素白 「六日月」
...また更に顧みると...
大隈重信 「政治趣味の涵養」
...かつ自分の内心を顧みると...
丘浅次郎 「人道の正体」
...等しく顧みる玉腕白きヘーレーの命を奉じて我れ來る...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...顧みると、机の上に小さな紫の壜がのっていた...
豊島与志雄 「蘇生」
...顧みると、縁側の障子には暖かそうな日の光りが一杯当っていた...
豊島与志雄 「微笑」
...宇津木にもあたらせてやれ」一方を顧みると...
中里介山 「大菩薩峠」
...自分を顧みるよりも先に...
中里介山 「大菩薩峠」
...後(うし)ろを顧みる必要なく...
夏目漱石 「野分」
...その時の彼はこの都合をつけるために払うべく余儀なくされた物質上の犠牲をほとんど顧みる暇さえなかった...
夏目漱石 「明暗」
...彼も亦作者の顧みるところとならなかつたかもしれない...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...何も未知の女の己の上に加へようとする匕首(ひしゆ)や毒薬を顧みるには及ばない...
アンリ・ド・レニエエ Henri de Regnier 森林太郎訳 「復讐」
...又それが出來た上はもう支那の事を顧みるには及ばない...
森林太郎 「ロビンソン・クルソオ」
...偉大な工藝を顧みるとむしろ材料の工藝とさえ云えるであろう...
柳宗悦 「工藝の道」
...また幼子の名を呼び交うなど――金釵環簪(きんさいかんしん)も道に委(まか)して顧みるものなく...
吉川英治 「新書太閤記」
...顧みると、賤ヶ嶽で序戦に入ったのが今暁(こんぎょう)の午前四時...
吉川英治 「新書太閤記」
...何を顧みる余裕(ゆとり)も持たなかったので...
吉川英治 「源頼朝」
...誰ひとり顧みる者もない...
吉川英治 「宮本武蔵」
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