...巖角なる一隻の雛を顧みるに...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...後ろを顧みるも花の白雲...
大町桂月 「春の郊外」
...元より民の疾苦(しつく)を顧みるの入道ならねば...
高山樗牛 「瀧口入道」
...顧みると、草津の方は雲が深く鎖して、其の面白い山が僅かに半面を見せて居るばかりである...
田山録弥 「草津から伊香保まで」
...)顧みるに、予が従前の宗教的信仰といふもの、自得自証より来たれるは少なく、基督(キリスト)其の他の先覚の人格を信じ、若しくは彼等が偉大なる意識を証権として、其れに依り傍(そ)うて幻(おぼろ)げに形づくりたる者、その多きに居りし也...
綱島梁川 「予が見神の実験」
...あたりを顧みると...
豊島与志雄 「微笑」
...どうもあの鉄の鎖が邪魔になって仕方がねえな」長吉は犬を見ながらこう言って長太を顧みると...
中里介山 「大菩薩峠」
...後を顧みると岸が遙に遠くなつて茂つた葦が短くなつて見える...
長塚節 「彌彦山」
...はたしてわが趣とわが形に真の価値があるかないかは顧みる遑(いとま)さえない...
夏目漱石 「思い出す事など」
...政治に伊藤侯や山県侯を顧みる時代ではない...
夏目漱石 「野分」
...すべて戸外公共の事に忙しくして家内を顧みるに遑(いとま)あらず...
福沢諭吉 「教育の事」
...どんな過程で崩壊させていったかという事実を顧みると...
宮本百合子 「ある回想から」
...家や村を顧みる暇がないのだ...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...だれも顧みる者はないであろうが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...こゝで私は心理學の歴史を顧みる...
森林太郎 「混沌」
...闇の女それは誰でも、長い間、いろいろな幸福を享けて、跡で顧みると、どんな神の恵も夢かと思われます...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...個人は一般にくらべればまったく顧みるに足りない」と言い聞かされておられたのであった...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...誰も顧みる者はなかった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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