...君も何なら一緒に行つて顔出しゝて来たら怎(どう)です?』『ア然うですか...
石川啄木 「病院の窓」
...あまり世間へ顔出しもせず...
伊藤左千夫 「春の潮」
...そういう処へはちっともお顔出しなさらないんでございますよ...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「機密の魅惑」
...一寸顔出しをして...
薄田泣菫 「茶話」
...寺島町へちょっと顔出しを……」ニヤニヤするのに...
高見順 「如何なる星の下に」
...顔出しをしないわけにはいかない...
高見順 「いやな感じ」
...浜の見える部屋?」「たぶんそうだろう?」「そんならときどき顔出して見てなあ」「よしよし...
壺井栄 「二十四の瞳」
...叔父は会社の方もあまり顔出ししなかった...
徳田秋声 「足迹」
...前(せん)の上(かみ)さんの義理の弟――先代の妾(めかけ)とも婢(はした)とも知れないような或女に出来た子供――のいる四谷の方へもお島は顔出しをしなければならないように言われていたが...
徳田秋声 「あらくれ」
...あの女(ひと)はおまえの前へ顔出しもしないで...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...自分が二度と世間へ顔出しができないほど...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...顔出しが出来ないのならば...
豊島与志雄 「傷痕の背景」
...もう人前に顔出しもしかねた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...リュシアン・レヴィー・クールが反対党の陣営にも同じく顔出しをするような策を取ってるのを...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...「顔出しだけでもいいんですから...
広津柳浪 「今戸心中」
...日劇の喜劇まつりの稽古に顔出しすることゝなる...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...ちょっくら顔出しのつもりで行って来ましょうや」武松は昼寝の顔を洗ってすぐ気軽に...
吉川英治 「新・水滸伝」
...武は畏(かし)こまりて、ハイ、でもネかあちやん、少ウし顔出して、水ん中の草が見度(みたい)んだもの、だからソーット少し丈(だけ)顔出してませうネ、かあちやん、草んなかに、さかながはいつてるだらうか?エイ、はいつてませうよ、でも舟がいけば驚ろいて余処(よそ)へ逃げてつてしまひ升だらうよ...
若松賎子 「鼻で鱒を釣つた話(実事)」
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