...少くともめ組が出入りをするような家庭? へ顔出しをする筈(はず)がない...
泉鏡花 「婦系図」
...硯友社は未だ高等学校内の少年の団体であって世間に顔出ししてなかった...
内田魯庵 「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」
...隆夫はなるべく主家へ顔出しをしないのがよかったのである...
海野十三 「霊魂第十号の秘密」
...私は二氏に会議の席へ顔出しして...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...一寸顔出しをして...
薄田泣菫 「茶話」
...何でも親戚(みうち)の者が播州垂水(たるみ)で結婚をするその式に顔出ししなければならないので...
薄田泣菫 「茶話」
...それからは故郷に顔出しのできない立場になっていたのである...
太宰治 「帰去来」
...顔出しせねばならぬから...
太宰治 「酒ぎらい」
...丸髷には結っていても一見誰にでもすぐそれとわかる君太郎なぞを連れてそんなところへ顔出しするのは...
橘外男 「生不動」
...「組合へ顔出しするというに...
橘外男 「仁王門」
...近所まで来て顔出しせんのも悪いような気イするし...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...房一にとつては開業以来はじめて表立つた世間へ医者として顔出しすることを意味してゐた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...前(せん)の上(かみ)さんの義理の弟――先代の妾(めかけ)とも婢(はした)とも知れないような或女に出来た子供――のいる四谷の方へもお島は顔出しをしなければならないように言われていたが...
徳田秋声 「あらくれ」
...自分が二度と世間へ顔出しができないほど...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...玉井金五郎も顔出ししとったちゅうぞ...
火野葦平 「花と龍」
...すぐに山春の新年会へ顔出し...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...顔出ししてみようかな...
宮原晃一郎 「虹猫の話」
...もっと親類や権威筋へ顔出しするようにといった...
山本周五郎 「百足ちがい」
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