...)それから又石の牛の額へ銭を投げてのせることに苦心したことも思ひ出した...
芥川龍之介 「本所両国」
...多分額(がく)に相違ないのだが...
江戸川乱歩 「押絵と旅する男」
...額のなかでは「金儲け」と「慈善」とが雨蛙のやうに溜息をついてゐた...
薄田泣菫 「茶話」
...トマトのやうな真赤な額をてらてらさせながら...
薄田泣菫 「茶話」
...デミトリチは額(ひたひ)に冷汗(ひやあせ)をびつしよりと掻(か)いて...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...四拾や五拾の金額を少なく申出る事によって幾分なりともなお自分の面目なさを軽くしようなどとは実に何という見下げ果てた根性だ!」彼はこの時ほど自分自身に対して酷(ひど)く憎悪の感を覚えた事は...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...額を集めて協議していたであろう一座の中へ早速加わることにした...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...石橋ジーナ(二十三歳)は額に盲管銃創を負っている...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...階段の壁に額を掛けた印刷物の前に背の低い肩の怒った男が三人立って大きな声で読んでは何かしゃべっている...
寺田寅彦 「先生への通信」
...炉端(ろばた)に額を鳩(あつ)めて...
徳田秋声 「あらくれ」
...青緑色の山の額や肩や腰が...
徳田秋聲 「霧ヶ峰から鷲ヶ峰へ」
...額に手をあててみた...
豊島与志雄 「子を奪う」
...然し林の妙にだだっ広い額を見ているとわけもなく腹立たしくなってきた...
豊島与志雄 「球突場の一隅」
...」額に汗が出て来た...
豊島与志雄 「反抗」
...常子は横になりながら額を押へて...
永井荷風 「来訪者」
...毛布の端からまっ蒼(さお)な彼女の額が見えるのです...
平林初之輔 「アパートの殺人」
...ときどき少額ずつ預け入れた...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「モルグ街の殺人事件」
...造花で縁(ふち)どられた絵像の額(がく)など...
吉川英治 「新・水滸伝」
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