...とうにこの童女の額へ...
芥川龍之介 「おぎん」
...熱い汗が彼の額から両頬へ流れた...
池宮城積宝 「奥間巡査」
...お伽堂の額を掛けたのだそうである...
泉鏡花 「薄紅梅」
...僕はいつか佐佐木茂索の家の芥川の河童の額をみて...
小穴隆一 「二つの繪」
...己(じぶん)が今髭(ひげ)を剃(そ)っていた鏡台の前に細君(さいくん)の額(おでこ)の出た黄(きい)ろな顔があった...
田中貢太郎 「一握の髪の毛」
...その得たる軍事費は国費総額の約四割六分強に当る...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...」と女は立止ると共にハンケチで額の汗を押へました...
永井荷風 「畦道」
...額際(ひたいぎわ)に向う傷があって人相が険(けわ)しい...
中里介山 「大菩薩峠」
...顔から額へかけて...
夏目漱石 「硝子戸の中」
...お凸額だと云い始めたものは...
夏目漱石 「行人」
...私はうつかり見てゐたんです」「すると?」「お茂は自分の額と胸と兩方の肩を指で押へて變な身振りをしましたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...鑑定局という十畳ばかりの室(へや)には、織物が敷詰められてあり、額は二ツ、その一つには静心館と書してあり、書棚、黒棚、ちがい棚などが目苦(めまぐるし)いまでに並べたててあり、床(とこ)の間(ま)には二幅対(にふくつい)の絹地の画、その床を背にして、久佐賀某は机の前に大きな火鉢を引寄せ、しとねを敷いていて彼女を引見したのであった...
長谷川時雨 「樋口一葉」
...ハンカチで額の汗を拭いながら...
久生十蘭 「魔都」
...多額の借金は返してやる...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...重複した袴田の記録は半額をふたんするのでしょう? では残額八二・六六銭のうちから二十円五十七銭引いたもの六二・〇九銭支払えばよろしいわけでしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...でもこれはどうもうちのなかでは証人をたてなければ額面通りには受取ってくれそうもありません...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...かれはその蒼白くやせ込んだ額や首すじをみたりすると...
室生犀星 「香爐を盗む」
...既にして保が師範学校から月額十円の支給を受けることになり...
森鴎外 「渋江抽斎」
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