...若しくは常に持てる者の一切を盡して直接に身邊の者に頒つ事のみ眞正に隣人に奉仕するの生活であるか...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...その饗宴を他人に頒つことか...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...同好の士に頒つと云...
飯田平作 「帝室論緒言」
...其興味を頒つことが出来る...
伊藤左千夫 「茶の湯の手帳」
...是等は大抵多数に頒つを目的としないで...
内田魯庵 「灰燼十万巻」
...喜びを頒つ家族のものは一人としていないのだった...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...私はこの労に酬いるため福袋を頒つ事に致しました...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...知己朋友に頒つことを目的とした私家版「細雪」を上木したところ...
谷崎潤一郎 「「細雪」回顧」
... 165戰鬪の利を頒つ時...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...不滅の神に人間に天の光明頒つべく...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...他日此の筆記を整理して同好の人に頒つやうな機會が來るだらうとは意識されなかつたから...
野上豐一郎 「「漱石のオセロ」はしがき」
...而してそれを歌に作つて読者に頒つのである...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...同好の士に頒つと云...
福沢諭吉 「帝室論」
...その教えに任せて王これを三妃に頒つにその一人分を鷲(わし)が掴(つか)んで同じく子を求めて苦行中のアンジャニ女の手に落し入る...
南方熊楠 「十二支考」
...自己が「予約会員にのみ頒つもので一冊売りは断じて致しません」と書いた事も反古にされ...
宮武外骨 「一円本流行の害毒と其裏面談」
...此年森枳園が屠蘇の方(はう)を印刷して知友に頒つた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...知友に頒つのは二百部でも十分なのを思い切って三百五十刷らせて見た...
柳田国男 「予が出版事業」
...これを頒つ」といふことが書いてある...
吉川英治 「折々の記」
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