...天来のそれの如く厳粛に響き渡る...
太宰治 「古典風」
...夜の静けさの中で高く淋しく響き渡るのに耳を澄ましながら...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...破滅の叫び……その叫びの声はモアブの全地に響き渡る...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...予が耳に響き渡るかくも大いなるかくもやさしきこの音は!………」(スキピオの夢)ジョルジュはコレットのもとを去ると...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...受付の女のそばに置かれていて家中に響き渡る大きな音の出る鐘は...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...高い金箔(きんぱく)の天井にパチリパチリと響き渡る碁石の音は...
永井荷風 「銀座」
...この胸に響き渡るではないか...
中里介山 「大菩薩峠」
...かあんかあんと鉄を打つ音が静かな村へ響き渡る...
夏目漱石 「二百十日」
...馬鹿々々しい」風呂場から町内中響き渡るやうに怒鳴(どな)つて居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...凛々(りん/\)と響き渡るのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...今言つた通りで宜い――昨日釣竿(つりざを)を持つて路地へ入つた人間が解りましたよ――とな――町内へ響き渡るやうな大きな聲でやるが宜い」「へエ」「そして...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...町内一ぱいに響き渡るほどの凄まじさだつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...猛火の中にも凜々と響き渡る絹枝嬢の「死の独唱」に合せて一生懸命ハーモニカで...
野村胡堂 「焔の中に歌う」
...部屋中に響き渡るように嘆いた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...楽屋中に響き渡るような大声を立てて笑い出してしまった...
正岡容 「寄席」
...安寿の悲鳴が一座の沈黙を破って響き渡る...
森鴎外 「山椒大夫」
...よくもよくもこの永い間俺に恥をかかせおったナ」こうした声が響き渡るうちにお父様は片方の手を私の頭から離されましたので...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...行者等の鈴の音が響き渡る...
吉江喬松 「山岳美觀」
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