...機関車の応笛(おうてき)が前方で朝の町のにぎやかなさざめきを破って響き渡った...
有島武郎 「或る女」
...エンジンの単調な響きともつれ合って...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...その「ね」といふ響きと...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...柔らかな調子はずれの響きで耳を楽しませていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...馬車もその無慈悲な響きで舗石を揺(ゆる)がしてはしなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その動揺と響きとに身を任せて...
豊島与志雄 「林檎」
...お雪ちゃんの耳まで響き来(きた)るのであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...今我々には「集団」の声は余りに耳近く響き...
中原中也 「よもやまの話」
...たった一両で追っ払おうとは何事だ」井崎八郎の声は八方(あたり)構わず響き渡ります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...町内に響き渡るやうな聲を張上げて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...扉は聞きなれていた響きをたてて閉められ...
アルジャナン・ブラックウッド 森郁夫訳 「秘密礼拜式」
...鞘(さや)ばしった響き――――ピュウッ!と...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...バリバリッと屋根のこわれる響き...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...柱(じ)をさす間だけ撥音の変わる時の艶な響きは女の弾き手のみが現わしうるもので...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...何かしらもっと偉大な・もっと積極的な・響きがある...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...同文の矢文が何十本となく射込まれたのを合図に、金鼓の響き、喊(とき)の声は、地を震わし、十数万の寄手は、いちどに城へ攻めかかった...
吉川英治 「三国志」
...そういう響きのようなものに感じられるのかとも考えてみました...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...実に率直な律動のうちに渾然(こんぜん)として響き合うのである...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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