...空気を反ね返へすやうに響き渡りました...
芥川龍之介 「河童」
...之に觸れゝば複雜にして移り氣な自我の全體が自然に響き出し躍り出す樣な一つのキイノートに向つて喘いでゐる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...馬の首につけられた鈴の音がさえた響きをたててかすかに聞こえて来る...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...鐘の音再び響き、奏樂又起りぬ...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...渠は今更らの如く生(せい)の響きを感じた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...急行列車はけたたましい地響きをさせながら入つて来た...
薄田泣菫 「茶話」
...陽気な響きは大川の水を揺がせて...
谷崎潤一郎 「幇間」
...その地響きに引続いて...
コナン・ドイル 新青年編輯局訳 「臨時急行列車の紛失」
...先にはよく愛に苦しむ心の響きを直接に伝えて来たが...
豊島与志雄 「運命のままに」
...その内ごもりの響きのある弱い声は...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...戸外の広場には、午(ひる)ごろから夜中まで、屋台店が立ち並び、射的の音が響き、蒸気木馬が唸(うな)り声をたて、オルガンが鳴り響いていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...男の手に響きます...
野村胡堂 「黄金を浴びる女」
...一撃で話をつけようとして断固とした響きをもっていた...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「火夫」
...」と響き合う鈴の木魂が余韻を空に氾濫させつつ...
横光利一 「旅愁」
...そして次第に怖ろしい響きを増して來る騷亂の眞たゞ中で...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...けれどそれは何の響きも無いもののやうに...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...一息のうちに律を刻んで四方へ響きを伝えますと...
吉川英治 「江戸三国志」
...いまの農村に響き渡つて行つたらどうであらうか...
吉川英治 「折々の記」
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