...何に驚いてか夜なきをする鶏……葉子はそんな響きを探り出すと...
有島武郎 「或る女」
...女たちの声が喧しく店の中に響き渡つてゐるが...
武田麟太郎 「日本三文オペラ」
...陽気な響きは大川の水を揺がせて...
谷崎潤一郎 「幇間」
...雷鳴の響きによって山の近さを感じることも可能になるであろう...
寺田寅彦 「映画芸術」
...まるで船全体が太鼓ででもあるように響きわたった...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...感動の余り爺さんの声がまるで夢の中で聞こえるようにウージェーヌの耳に響き渡るのだった...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...といふよりは寧ろ遠雷の響きに似た声が...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...――私は眼を逸(そ)らした――がやがやいう人声が聞えた! 多くの喇叭(らっぱ)の音のような高らかな響きが聞えた! 百雷のような荒々しい軋(きし)り音が聞えた! 炎の壁は急にとびのいた! 私が失神してその深淵のなかへ落ちこもうとした瞬間に...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「落穴と振子」
...小男の野太い声が響き渡っていたが時折...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...ただ耳に激しいゴウゴウ音が響き...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...挽舂(ひきうす)の響きを聞きながらうつらうつら仮睡(うたたね)の夢に落ちた...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...暖かい生命の響きのこもった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...芸人独特の響きを含んだ声が答えた...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...自分の心までもすべて此の躰のすぐ近くで鳴り響き動き戦いて居る現在の有様からはなれて...
宮本百合子 「雨が降って居る」
...コツプの落ちて壊れる音やナイフやフオークの触れ合ふ響きが...
吉井勇 「酔狂録」
...諸行無常の響きあり...
吉川英治 「随筆 新平家」
...不良少女群のような響きをもっていたのである...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...無数の小ハンマーの響きで...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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