...丹濃は凛々しき武士の服裝に、好みの太刀を横たへ、色淺黒く肉太に、如何にも落著いた風采を磬折して立つた...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...それには肉太(にくぶと)の博士(はくし)のいつもの字で...
ハーバート・ジョージ・ウエルズ 海野十三訳 「透明人間」
...その傍(わき)へ新しく紀と肉太(にくぶと)に書いた...
夏目漱石 「永日小品」
...あの赤い下品な肉太な字を見ると...
夏目漱石 「京に着ける夕」
...白い状袋に墨を惜しまず肉太に記した草字(そうじ)は...
夏目漱石 「虞美人草」
...肉太に認(したた)めた酒めし...
夏目漱石 「坑夫」
...飴(あめ)ん棒(ぼう)の看板のごとくはなやかなる真中に珍野苦沙弥(ちんのくしゃみ)先生虎皮下(こひか)と八分体(はっぷんたい)で肉太に認(したた)めてある...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...肉太の二の字が一つ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...肉太の二の字が一つ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その上にはティトレリという名前が赤い色で肉太の筆描きをもって書かれていた...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...肉太の字を書いた...
火野葦平 「花と龍」
...独特な肉太字で書いたものであった...
火野葦平 「花と龍」
...例の我流の肉太字(にくぶとじ)で書いて神棚の下に貼りつけた...
火野葦平 「花と龍」
...「看板の字は、オヤジが書いて下さい」源十が懇願するので、金五郎が、例の肉太字で、書いてやったのである...
火野葦平 「花と龍」
...一段と肉太い字で...
火野葦平 「花と龍」
...肉太の幅の広い、どっしりした字体で、小説の原稿などもその字体をただ縮小しただけです...
山本笑月 「明治世相百話」
...何かはっとするような肉太の彫刻が広い帯となって明瞭に残っており...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...この新しく退化した作品は粗雑かつ肉太で...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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