...だが下女だと、靨のある、太った、ずっしりした身体つきが、好意を以て見られる...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...少し藪睨みの氣味なのと片笑靨のあるのとに人好きのする表情があつた...
石川啄木 「札幌」
...すきな手の甲(かふ)の靨(ゑくぼ)...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...両の頬には靨(えくぼ)があった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「可愛い女」
...その頬の笑靨(えくぼ)は笑っていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...片頬に少し笑靨をつくって...
豊島与志雄 「反抗」
...」お雪は片靨(かたえくぼ)を寄せて笑顔をつくったばかりで...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...それからその真中に淋しい片靨をもっていた...
夏目漱石 「行人」
...淋しく笑うと深々と笑靨(えくぼ)の寄る頬を見た丈(だ)けで...
野村胡堂 「葬送行進曲」
...それから生際(はえぎは)の好いのと頭髪(かみのけ)に艶(つや)のあるのと何うかすると口元(くちもと)に笑靨(ゑくぼ)が出來るのに目が付いた...
三島霜川 「平民の娘」
...笑靨(えくぼ)よりは...
森鴎外 「心中」
...それは東の十二段靨(くぼ)というあなで...
山本周五郎 「お繁」
...上唇の小さな黒子(ほくろ)が片頬の靨(えくぼ)とよく調和をとって動くのが心に残る表情だった...
横光利一 「旅愁」
...突然千鶴子は嬉しそうに云って夕日を受けた靨のままコルシカ島の上を指差した...
横光利一 「旅愁」
...飛沫を浴びて帰ったときの彼女の靨を思い出した...
横光利一 「旅愁」
...その笑靨(えくぼ)へ...
吉川英治 「新書太閤記」
...ちょっと笑靨(えくぼ)のある男が...
吉川英治 「梅※[#「風にょう+思」、第4水準2-92-36]の杖」
...にっこりと笑靨(えくぼ)を泛かめて...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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