...「馬鹿ッ!――馬鹿野郎!」車を下りる妻の権幕は非常なものであった...
岩野泡鳴 「耽溺」
...非常な危険を冒しながら...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...ある意味に於て非常な悪影響を及ぼすものであるということを忘れてはならぬ...
大隈重信 「政治趣味の涵養」
...非常な迂路なれど...
大町桂月 「春の郊外」
...大局的に非常な不利に相違ない...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...非常な満足のうちにまた音高く蹴って行ったくらいだから――小石と一しょに吹き溜りの落葉が茶に銀に散乱する...
谷譲次 「踊る地平線」
...そしてこれが旋廻軸にある非常な有効な働きをしてゐる...
田山録弥 「現代と旋廻軸」
...その恐慌は非常なものであって...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...孝明天皇が非常な御倚頼を受けて居つた事の始末を書いたものである...
内藤湖南 「維新史の資料に就て」
...七兵衛の温かい心に非常な感謝の念を持っているのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...非常な神経質であるにも拘はらず...
夏目漱石 「それから」
...非常な體力を持つて居るのと...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...誰もが微笑で眺めていた程の、非常な子煩悩で、家庭を大事にする、好き良人でもあった...
牧逸馬 「双面獣」
...一つの花は非常な失敗であつたが...
正岡子規 「病牀六尺」
...帝の御心痛が非常なものであることを聞く源氏は...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...佐藤家は下野(しもつけ)より北部に向って非常な勢いをもって蔓延(まんえん)して行ったのである...
柳田國男 「名字の話」
...かの女の眼(まな)じりはもう非常な決心と敵意を示していた...
吉川英治 「大岡越前」
...非常な数であるから...
吉川英治 「宮本武蔵」
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