...あたりの静かさに耳を傾けた...
芥川龍之介 「尾生の信」
...寝がへりを打つのさへ憚(はゞか)られるやうな静かさになつた...
有島武郎 「An Incident」
...カックーが林の静かさを作るために間遠に鳴き始めるころだった...
有島武郎 「フランセスの顔」
...しんしんとして物一つ動かぬ静かさは膚(はだ)にしみわたりて単衣(ひとえ)に寒さを覚えたり...
伊藤左千夫 「滝見の旅」
...主人の亡い家に争はれぬ物静かさを持つた...
犬養健 「朧夜」
...じっとあたりの静かさを楽しんでいたものでございます...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...物音一つ聞えて来ぬ静かさ...
薄田泣菫 「独楽園」
...それにしても何といふ静かさだつたらう...
田山録弥 「アカシヤの花」
...ものの充実しきった時の不思議な静かさである...
寺田寅彦 「田園雑感」
...海抜幾百尺の静かさ淋しささま/″\に嬉しく...
寺田寅彦 「東上記」
...またそれに続いた非常な静かさの内に...
小泉八雲 Lafcadio Hearn 戸川明三訳 「耳無芳一の話」
...物音一つしない静かさで...
直木三十五 「南国太平記」
...座敷よりもかえって掛け離れた静かさを領(りょう)していた...
夏目漱石 「こころ」
...これまでの完全な静かさを破るように子供の足音のような小さくて短な音が鳴り響いた...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「火夫」
...わが静かさを濡らす涙もてる彼はいずこ」とその後はただ静かであった...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「精」
...梅雨中の静かさ、此時星の飛ぶもあるべし...
正岡子規 「夏の夜の音」
...底澄んだ静かさだった...
室生犀星 「後の日の童子」
...真空のような静かさだ...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
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