...それを眞ン中に針葉樹の青さが一層に引き立ててゐる...
岩野泡鳴 「鹽原日記」
...空の青さの中で、それらはたわむれているようでもあったし、必死にもがいているようにも見えた...
梅崎春生 「狂い凧」
...・松風のみちがみちびいて大師堂・夏めいた雨がそゝぐや木の実の青さや雨音のしたしさの酔うてくるこれからどこをあるかう雨がふりだしたずんぶりぬれて青葉のわたし室積松原の宿木賃料 三十銭米五合 十一銭中ノ上といふところ...
種田山頭火 「行乞記」
...・食べるものはあるトマト畑のトマトが赤い・水のゆたかにうごめくもののかげ・空の青さが樹の青さへ石地蔵尊・秋晴れのみのむしが道のまんなかに市井事をうたふ・彼氏花を持ち彼女も持つ曼珠沙華秋の夜ふけて処女をなくした顔がうたふ(改作)・なんと大きな腹がアスフアルトの暑さ九月十六日朝は秋晴秋冷だつたが...
種田山頭火 「其中日記」
...・晴れきつて青さ防空のサイレンうなるしきりに撃ちまくる星がぴかぴか・燈火管制の...
種田山頭火 「其中日記」
...底ふかい空の青さにも翳(かざ)しがなかったが...
徳田秋声 「仮装人物」
...無氣味な青さを漂はせます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...いさぎよい青さと珍しさをめでられたが...
長谷川時雨 「菜の花」
...その葉の色の青さ...
長谷川時雨 「紫式部」
...稍まだかたい實の青さに...
長谷川時雨 「桃」
...底まで澄んでみえるような水の青さだった...
林芙美子 「田舎がえり」
......
林芙美子 「新版 放浪記」
...母が精魂こめたその彫青さえ...
火野葦平 「花と龍」
...菊千代のは剃(そ)りあとの青さが違う...
山本周五郎 「菊千代抄」
...黄色くなった橙に再び青さを与えるためには...
横光利一 「スフィンクス(覚書)」
...鋭くめり入る折れた葉の青さ...
横光利一 「夜の靴」
...三日目に家(うち)に入(はひ)つた私が蘇生(そせい)の喜びに胸を躍らせ、さらさらと簾(すだれ)を巻いて、二階から見上げた空の大きさ、青さ、みづみづしさ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...まだ土ふかく秘められていた植物の淡い春の青さが...
吉川英治 「新書太閤記」
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