...青々と引く波に走るのを見ては...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...空は青々とはれて...
江戸川乱歩 「海底の魔術師」
...その麦が青々と生えまして...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...頭を青々と剃立(そりた)てた生若(なまわか)い坊さんは...
相馬泰三 「野の哄笑」
...芹やはこべの青々と伸びてゐる田溝の中にゐもりがいつぴき浮いてゐるのをその生徒が見つけ...
太宰治 「思ひ出」
...譲はその声を聞きながら秋になつても草の青々としてゐる庭の様に心をやつてゐた...
田中貢太郎 「蟇の血」
...その窓をのぞき込んでいる青々した樹の枝...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「接吻」
...空も海も青々として...
壺井栄 「二十四の瞳」
...耕された畑に青々と伸びてゐた...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...煙は青々とした野原の形となって...
豊島与志雄 「手品師」
...おかみさんはあんな青々(あおあお)した...
グリム 中島孤島訳 「ラプンツェル」
...紫陽花(あじさい)色の単衣、青々とした眉、そして抜けるほど白い顔の色――糸切歯が一本欠けて、笑わなくとも片えくぼの寄る豊かな頬――この女の魅力は全くこの世のものとも思えぬ幽玄なものでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...(二)山(やま)を愛(あい)せよ以上(いじよう)のわけで一國(いつこく)の山(やま)全部(ぜんぶ)が青々(あを/\)としてゐる間(あひだ)はその國(くに)は盛(さか)んになるのですが...
本多靜六 「森林と樹木と動物」
...いつも髭の剃痕が青々としてゐる長身の美男子なのである...
牧野信一 「小川の流れ」
...しかしながらこの句の句法に至つては碧梧桐青々などのよく作るところで余は平生より頭ごなしに排斥してしまふ方であつたから...
正岡子規 「病牀六尺」
...其處の青々とした稻田の中に...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...丸太林(まるたばやし)を交ぜた大きな材木屋の青々とした竹蔵(たけぐら)です...
吉川英治 「江戸三国志」
...青々とした麦畑や...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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