...巧な人工の葡萄蔓(ぶだうつる)が青々とからみついてゐる...
芥川龍之介 「舞踏会」
...畑はどこも青々としていて...
海野十三 「暗号数字」
...やっぱり青々とした海が見えているし...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...青々たる蘆荻は、自然の屏風、四顧たゞ月を見る...
大町桂月 「月の隅田川」
...十時ごろになると空も青々(あおあお)とはれて...
鈴木三重吉 「大震火災記」
...海面は波立たずに青々としていようとも...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...庭の先は青々とした木の枝が重つてゐて...
田中貢太郎 「雑木林の中」
...ぷろしゃ聯隊の伍長のように青々といが栗に刈った頭がいつまでもいつまでも笑いに揺れているのである...
谷譲次 「踊る地平線」
...・風のなか野糞する草の青々・風がさわがしい木の芽草の芽おちつけない折嶺ほんに生れて来たばかりの眼をあけてさめざめ濡れてかたすみのシクラメン・風をあるいて来てふたたび逢へた水たまり花びらたまり霽れそうもない雨の四月廿二日雨――曇...
種田山頭火 「旅日記」
...暮に取りかえたばかりの畳が青々していた...
徳田秋声 「足迹」
...小さな青々とした芝地を通らなければならなかった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...要(えう)するに勤勉(きんべん)な彼等(かれら)は成熟(せいじゆく)の以前(いぜん)に於(おい)て既(すで)に青々(せい/\)たる作物(さくもつ)の活力(くわつりよく)を殺(そ)いで食(く)つて居(ゐ)るのである...
長塚節 「土」
...月代(さかやき)の青々とした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...濡れているように海の色などは青々と眼にしみた...
林芙美子 「清貧の書」
...譲り葉は常磐木で四時青々と茂っているが...
牧野富太郎 「植物記」
...青々園埋木庵が探偵小説...
正岡容 「浅草燈籠」
...青々(せいせい)たる梧桐(ごとう)の下に箒木を手にしている老人は...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...裏の北窓から見える青い空と気の遠くなるような欅の若葉の青々とした色と重みとがこの紙の上までさして来ているような心持...
宮本百合子 「獄中への手紙」
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