...青々とした木の枝を積んだ馬が山から下りて来る...
石川欣一 「可愛い山」
...青々と引く波に走るのを見ては...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...幸福な人は青々と滿ち溢れてゐる...
千家元麿 「自分は見た」
...木製の朝顔に青々とした杉の葉を詰めたのは...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...青々と晴れた海の方角の空を視(み)つめると...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...堤(つつみ)の萱(かや)や葭(よし)は青々と茂(しげ)って...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...眉の跡青々と妙に淋しく細(ほっそ)りしておりますが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...滅多なことを言っておくれでない」後ろから袖を押えるように、続いて庭先に出たのは、三十を少し越したかと思う、美しい年増、襟の掛った袢纏(はんてん)を引っかけて、眉の跡青々と、紅を含んだような唇が、物を言う毎に妙になまめきます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...どこの畑の麦も青々とのびていた...
林芙美子 「河沙魚」
...一方の端は青々と茂つた杉林の中に入つて消えてゐます...
槇本楠郎 「文化村を襲つた子供」
...一、飄亭、青々後れて到る...
子規 「闇汁圖解」
...梅が青々繁ってゐる...
宮沢賢治 「疑獄元兇」
...青々と茂った稲ばかりである...
宮本百合子 「青田は果なし」
...夏の夜店の植木屋の葭簀ばりのそばで青々と細葉をしげらせたその鉢植を買ったとき...
宮本百合子 「解説(『風知草』)」
...理髪師を出張させたくる/\と髪を刈つたのである春愁の髯を剃つた青々と坊主頭(ぼうずあたま)になつたのである出家になつたのである...
山口芳光 「春愁」
...青々と長い三日月眉(まゆ)...
夢野久作 「難船小僧」
...長い睫毛の間を左右の眥(めじり)へ……ほのかに白いコメカミへ……そうして青々とした両鬢(りょうびん)の...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...やっと青々とした海辺(うみべ)におりた...
吉川英治 「神州天馬侠」
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