...黄昏時(たそがれどき)の雨の霽間(はれま)を源助の後に跟(つ)いて行つたが...
石川啄木 「天鵞絨」
...上夏の末の大雨に、多摩川氾濫し、家流れ、田流れ、林流れ、人畜死し、汽車不通となりけるが、雨霽れて、三四日經たり...
大町桂月 「多摩川冒險記」
...霧はずんずんと霽(は)れてゆくところであった...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...霽れた時にみると...
田中貢太郎 「太虚司法伝」
...「いなづまやきのふは東けふは西」(其角)とか「春の雨霽れんとしては烟るかな」(漱石)といつたやうなのは極めて稀である...
寺田寅彦 「天文と俳句」
...一時間ばかりして霽(は)れた...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...けれどいつとなくその長雨が霽れると...
豊島与志雄 「秋の幻」
...「もう霽(は)れたようね...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...此の日は非常によく霽れた暖かな日であつたが...
長塚節 「竹の里人〔三〕」
...雪は霽(あが)ツて...
三島霜川 「解剖室」
...未後にいたりて霽(は)る...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...そして此日に幸に雨が霽れた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...霽波が先に立って門口に出て車に乗る...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...霽波は車の上から大声にどなった...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...そんな事を気霽(きば)らしにするのだ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...折よく霽れて来たことを口にするのも実感が籠った...
横光利一 「旅愁」
...嵐の空はけろりと霽(は)れて...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...「霽(は)れたぞ」「起きろ」其処此処の岩間の蔭や木蔭から這い出して...
吉川英治 「源頼朝」
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