...然し親切相に露骨になり此世以上のものを浮き立たせる...
千家元麿 「自分は見た」
...露骨に頬に現している...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...そのころにはだんだん露骨になって...
徳田秋声 「仮装人物」
...露骨に評論其の他となって現われないにしても...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...露骨に思想の科学という形を採用する代りに云わば思索の試論(エセイ)とでもいうような形態を取って来た...
戸坂潤 「哲学の現代的意義」
...もう一層露骨に云えば...
夏目漱石 「それから」
...露骨に云へば中佐の詩は拙悪(せつあく)と云はんより寧(むし)ろ陳套(ちんたう)を極(きは)めたものである...
夏目漱石 「艇長の遺書と中佐の詩」
...彼がその同胞なる米国人を警戒するに親切であることは、彼の従来の著書に現われているが、かくも露骨に、しかも外国人にあてて自国人の欠点を忌憚(きたん)なく述べた彼の勇気は実に敬服の至りである...
新渡戸稲造 「真の愛国心」
...永年の宿願がかなったのであるから、露骨に、不器量な顔をほころばせて、どんなつまらないことにも、うれしげに、げらげら笑った...
火野葦平 「花と龍」
...島崎勇次も、意外の面持で、露骨に、仏頂面になった...
火野葦平 「花と龍」
...おかみさんは露骨に嫌な顔を見せ出し...
火野葦平 「糞尿譚」
...主人の吝嗇(りんしょく)はますます露骨になってきた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...露骨に反動化しつつある...
宮本百合子 「国際無産婦人デーに際して」
...私はすぐに畳み掛けて露骨に云った...
森鴎外 「二人の友」
...長兄と次兄の二人はそう露骨にあらわしはしなかったが...
柳田国男 「故郷七十年」
...冲左衛門は露骨にいやな顔をした...
山本周五郎 「山彦乙女」
...その日、彼らの屋敷へも、ここへ見えた六波羅筋らしき武士が立ち廻って、そこでは露骨に、卯木夫婦のことや、忍(おし)ノ権三(ごんざ)に危害を加えた者の詮議だてなど、洩らしていたというのである...
吉川英治 「私本太平記」
...「なにをいうかと思えば」と、道誉は内心の興ざめを、露骨にして...
吉川英治 「私本太平記」
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