...私ら中年者は中年の恋を露骨に歌います...
種田山頭火 「鎖ペンを握って」
...あり余る程沢山に露骨に含んでいる...
戸坂潤 「科学論」
...だがこの特色は政治的判断になると最も露骨にその欠陥を暴露する...
戸坂潤 「思想としての文学」
...こっちから露骨に切り出さない以上...
夏目漱石 「行人」
...どうしてあれほど露骨に破裂したのだろう...
夏目漱石 「明暗」
...お前さんに下手人の心當りはないのか」露骨に直截に言ふ平次...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...マクシムは闖入者を早く立ち退かせたい気持ちを露骨に表しながら...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...嫌気な表情を露骨に見せながら...
久生十蘭 「あなたも私も」
...そればかりを心配しているんです」久美子は露骨に皮肉な調子で浴びせかけた...
久生十蘭 「肌色の月」
...そんなことを君に向つて露骨に云ふのか?」「吾家(うち)は...
牧野信一 「R漁場と都の酒場で」
...しかもそのにらみかたが、いかにも好戦的で、いかにもまともに目をさすようで、いかにも露骨に、やるところまでやろう、そして相手の視線をむりにもはずさせよう、というはらを見せたものだったので、アッシェンバッハは、ばつが悪くなって、身を転じると、さくにそって歩きはじめた――もうあの人間のことは気にしまい、とふと決心しながら...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...女御(にょご)などにも何かの場合に好意のない態度を露骨にお見せになりましたが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...ブックもあります」と露骨に云う...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...山内さんの前で露骨に白状したら...
夢野久作 「爆弾太平記」
...その反抗は日ごとに露骨になっていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...徳川の奥平九八郎がわざと露骨に云った...
吉川英治 「新書太閤記」
...露骨に持っただけなんですね...
蘭郁二郎 「腐った蜉蝣」
...水の無い自然の如何ばかり露骨にして荒涼たるものであるかを...
若山牧水 「樹木とその葉」
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