...締め忘れた露次(ろじ)に身をひそめて...
海野十三 「東京要塞」
...倉庫の横の薄暗い現場の露次には...
大阪圭吉 「動かぬ鯨群」
...電車を降りて彼の家の方へその露次を這入(はい)って行くと...
原民喜 「美しき死の岸に」
...この露次は急に賑やかになり...
原民喜 「翳」
...彼はふらりと立上って台所から下駄をつっかけて狭い裏の露次へ歩いて行ったが...
原民喜 「苦しく美しき夏」
...露次の外の窓から家のなかを覗(のぞ)き込んだ...
原民喜 「苦しく美しき夏」
...そのうち仕事の関係で彼は盛場裏の酒場や露次奥の喫茶店に足を踏み入れることが急に増(ふ)えて来た...
原民喜 「火の唇」
...杉(すぎ)ノ本(もと)の雨露次(うろじ)と申すものでございます」「雨露次?」「はい」「杉ノ本は...
吉川英治 「私本太平記」
...ごきげんよう」雨露次は...
吉川英治 「私本太平記」
...申楽師(さるがくし)の雨露次という者...
吉川英治 「私本太平記」
...して良人の姓は」「雨露次(うろじ)といいまする」「それは芸名と申すもの...
吉川英治 「私本太平記」
...まだ雨露次をこれへ曳いて見えぬな...
吉川英治 「私本太平記」
...舟芸人の雨露次もいたし...
吉川英治 「私本太平記」
...「なんだ、雨露次さんかよ...
吉川英治 「私本太平記」
...申楽師(さるがくし)の雨露次は居るまいか...
吉川英治 「私本太平記」
...その消息の端に、「――過(あやま)って、雨露次の妻へ、毒物を与えた...
吉川英治 「私本太平記」
...都にもいられなくなりましたし」「そなたもなあ」雨露次はまたつい...
吉川英治 「私本太平記」
...やがて、ひそひそ声がとぎれると、なにか身装いをしだしたり、雨露次が、どこからか、妻と自分の草鞋(わらじ)など探して来た風だった...
吉川英治 「私本太平記」
便利!手書き漢字入力検索