...「この料理の雅味は、素材の美味しさが引き立っている...
...「日本酒の味わいには、深い雅味がある...
...「この写真には、古き良き時代の雅味が感じられる...
...「彼女の服装には、上品な雅味があふれている...
...「茶道の世界には、雅味が豊かな作法が多い...
...素人のする漫談を痛罵して「結び目なき話の尻は走ったままの電車であり、幕の閉まりそこねた芝居でもある」と云い、日本の近代洋画を談じては「どうやら手数を省いて急激に人の眼と神経をなぐりつけようとする傾向の画風と手法が発達しつつあり」と云い、立秋奈良風景を描いては猿沢池から春日へ爪先あがりのかんかん照りの坂道を「丁度張物板を西日に向って立てかけてあるのと同じ角度に於て太陽に向って居る」と云い、又尖端的な世界にあっては清潔第一、垢が禁物であることを論じては「それは手術室の如く埃と黴菌を絶滅し、エナメルを塗り立てて、渋味、雅味、垢、古色、仙骨をアルコオルで洗い清め、常に鋭く光沢を保たしめねばならない...
石井柏亭 「大切な雰囲気」
...すると尼さんの持つ不吉なる雅味を生じてくる」と述ぶるが如き...
石井柏亭 「大切な雰囲気」
...名は何にても好しと云はば、それまでなるが、『危險物入箱』といふよりも、『公徳箱』と云ふ方が、氣が利きて、雅味あり、教訓の意もこもれり...
大町桂月 「白河の關」
...雅味のないものにされてしまっているが...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...几帳面もあれ位になると雅味が出てくるよ...
中谷宇吉郎 「先生を囲る話」
...もっともあの時は心底から恐縮してしまって雅味どころの騒ぎではなかったがね...
中谷宇吉郎 「先生を囲る話」
...試験官に雅味のある奴がいないせいだな」「もう何遍落第したかね...
夏目漱石 「虞美人草」
...犬(ドック)よりも鼻曲りのほうが雅味があるようである...
久生十蘭 「南部の鼻曲り」
...例へばその著作一巻に依つて纏めて通読する時には一層の雅味を得らるゝであらうと想像された...
牧野信一 「月評」
...俳句の滑稽はその間に雅味(がみ)あるを要す...
正岡子規 「俳諧大要」
...雅味(がみ)のある絵を上手に墨で描いて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...建物も普通の形式離れのした雅味のある家なのである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...雅味のある火鉢(ひばち)に侍従香がくゆらしてある...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...かえって少し若く見え雅味があるようにも思われた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...雅味ある松があった...
山本周五郎 「青べか日記」
...何ともいえない雅味のある小皿ものであった...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...盆、莨セット、その他の小器具に作ると、自ら光沢が出て、雅味を加える...
吉川英治 「梅ちらほら」
...雅味のある書體だつた...
吉川英治 「折々の記」
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