...自分の嘗て經驗したる崇高は自然と面接して其威力と融合し得たる雄偉なる先人の魂を掩堡として...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...しかし、鬼怒の渓流は天下に紹介しても恥ずかしからぬ、壮大な、雄偉な、しかして変化に富める渓谷であると思った...
押川春浪補 「本州横断 痛快徒歩旅行」
...自称三段のこの先生は五尺八寸という雄偉なる体躯にものを言わせて...
犬田卯 「瘤」
...此の山は姿の整つた雄偉な趣も具へて居て...
岩本素白 「野の墓」
...単にこの点だけでも『八犬伝』を古往今来の大作として馬琴の雄偉なる大手筆(だいしゅひつ)を推讃せざるを得ない...
内田魯庵 「八犬伝談余」
...殊に雄飛瀑の瀧壺の雄偉なることは...
大町桂月 「鹽原新七不思議」
...境内の雄偉なるを取る也...
大町桂月 「妙義山の五日」
...ずばぬけて雄偉なのには...
薄田泣菫 「石を愛するもの」
...体格雄偉な大女であったから...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...豪壮雄偉な武将なのだ...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...そこから見ると双子山が一入雄偉な容姿に見え上双子と下双子とが須雲川の深い溪谷にまで長く裾を曳いてゐるのも何となく壯大な感を起さしめる...
近松秋江 「箱根の山々」
...山形雄偉なる胆吹山(いぶきやま)を後ろにして...
中里介山 「大菩薩峠」
...後ろには山形雄偉なる胆吹山が傲然(ごうぜん)として見張りをしている...
中里介山 「大菩薩峠」
...雄偉なる胆吹の山容そのものの大観はさして動かないけれども...
中里介山 「大菩薩峠」
...山容雄偉なる胆吹山の形も全く見えなくなりました...
中里介山 「大菩薩峠」
...この父君の雄偉な性格は...
長谷川時雨 「九条武子」
...これまた頗る雄偉なもので...
濱田耕作 「沖繩の旅」
...如何にも桃山時代から徳川初期の雄偉な氣分を現はし...
濱田耕作 「沖繩の旅」
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