...何だ雀の涙ほどの小遣いしか出さないでおいて...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...雀の涙ほどもありはせんのだ! 論より證據...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...――あとはもう雀の涙ほどの遺族扶助料がおりるきりじゃありませんか...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...雀の涙ほどの研究費の多寡は...
中谷宇吉郎 「科学は役に立つか」
...そんな欲の深えエテ物(もの)があってたまるものか、人間の仕業にきまって居るよ」「それなら、何処に証拠を残すとか、顔を見られるとか、尻尾位はつかまりそうなものじゃありませんか」「笹野の旦那もそれを仰(おっ)しゃるのだ、江戸の町人の難儀は、竜の口の御評定にもお話が出たそうだ、これで年を越された日にゃ町方(まちかた)一統の名前にかかわる――とな」「それを親分一人が気を揉(も)むことが無いじゃありませんか、雀の涙ほどでも、お上の御手当を頂いているこちとらから、二百俵のお禄を頂戴している八丁堀の檀那(だんな)方まで、みんな一様に、黒旋風に馬鹿にされてるわけで」明神下、銭形平次の住居、貧乏臭い平舞台(ひらぶたい)――平次は長火鉢の猫板に頬杖を突いて、八五郎は縁側に腰を掛けたまま、不景気極まる話に日が暮れそうです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...こんな小さなうちなんか雀の涙よ...
林芙美子 「朝夕」
...そんなのは雀の涙よ」伯爵夫人が意見を述べた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...一人がかすかすにやっていく雀の涙ほどの切米を...
久生十蘭 「奥の海」
...儲かったのけ?」「雀の涙ばかり」「蜜柑じゃあ...
火野葦平 「花と龍」
...連中の労役報酬は雀の涙でしょう...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...やっとほんの雀の涙ほどのお宝をいただいて後からみんなを追い駆けました...
正岡容 「初看板」
...雀の涙ほどの稼ぎをするしがねえしょうばいだ...
山本周五郎 「風流太平記」
...何でも會社の弔慰金はじつに雀の涙ほどなもので...
吉川英治 「折々の記」
...会社の弔慰金などは雀の涙ほどしか出ない...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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