...山科に隠栖し、花鳥風月をともにして、吉良方の見張りの眼を紛らわしていた大石内蔵助は、しかし、それだけでは、まだまだ吉良方の警戒をゆるめさせることの出来ないのを悟って、元禄十五年の春ころから、酒に親しみ出し、祇園に遊んで放縦の日々を送るようになり、果ては最愛の、貞淑のほまれ高い内室までも離別して、豊岡の石束家へ返してしまった...
上村松園 「軽女」
...商売はやめて現在は田舎の町に隠栖(いんせい)していること...
梅崎春生 「狂い凧」
...己れ自身の隠栖(いんせい)の地を求めたゝめであった...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...西坂本の庵室(あんしつ)に隠栖(いんせい)する尼僧の母は...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...クリストフの隠栖(いんせい)を見出した...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...然るにわれは早くも心(こころ)挫(くじ)けてひたすら隠栖(いんせい)の安きを求めんとす...
永井荷風 「矢はずぐさ」
...この地に隠栖(いんせい)を致しましてな...
中里介山 「大菩薩峠」
...彼の父にとって隠栖(いんせい)の場所と定められると共に...
夏目漱石 「明暗」
...ほかにはポリドールのスレザークの「隠栖(いんせい)」が名演だ(五〇〇三〇)...
野村胡堂 「楽聖物語」
...ビクターのゲルハルトも総体によく「隠栖」も別の味であり(DA一二一九)...
野村胡堂 「楽聖物語」
...諸友は頻りに隠栖(いんせい)を勧めた...
平出修 「計画」
...恒河の辺(あたり)に隠栖(いんせい)修道して死んだというのが一伝で...
南方熊楠 「十二支考」
...一平民の質素な隠栖者になろうとするのである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...隠栖(いんせい)の場所は行平(ゆきひら)が「藻塩(もしほ)垂(た)れつつ侘(わ)ぶと答へよ」と歌って住んでいた所に近くて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...意外な政変のために御隠栖(いんせい)になっております土地を今日通ってまいります...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...明石には私の隠栖(いんせい)に適した場所があるでしょうか」入道は申し入れの受けられたことを非常によろこんで...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...愛宕郡一乗寺村養源寺に隠栖し...
與謝野禮嚴 「禮嚴法師歌集」
...隠栖(いんせい)しても一かどの権式も生活力も持っているが...
吉川英治 「宮本武蔵」
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