...彼の発言には隠微なニュアンスが感じられる...
...隠微な仕草で合図を送り合った...
...彼女は隠微な気持ちを抱いているようだ...
...隠微な違いに気付くのは難しい...
...隠微な問題を解決するためには、詳細に探る必要がある...
...即ち意を隠微の間(かん)に偶(ぐう)するを得べし...
芥川龍之介 「骨董羹」
...ある隠微な原因によって...
芥川龍之介 「二つの手紙」
...今世は隠微の世である...
内村鑑三 「聖書の読方」
...か〉五郎の頬に隠微な笑いが上って来る...
梅崎春生 「幻化」
...そこに漂う何かしら隠微(いんび)な魂が高話(たかばなし)を抑えつけて...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...その実隠微に働く情欲をば制し得ず...
大隈重信 「婦人問題解決の急務」
...その青年の考えの最も隠微な色合いをも見て取ることができた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...隠微の奇書とされても致し方ない点もある...
中谷宇吉郎 「古代東洋への郷愁」
...しかし朱子が『考異』を撰しない前から、隠微のうちに、既に『参同契』は宋学に大きい陰影を投げかけている...
中谷宇吉郎 「古代東洋への郷愁」
...どんな隠微な暗示でも...
原田義人 「「世界文学大系58 カフカ」解説」
...隠微夢中(いんびむちゅう)のなかから真相を摘抉(てきけつ)して...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...当人が見分け得ぬ隠微の動作に細かく注意して見逸(みのが)さぬところは驚嘆に余りありとあった...
南方熊楠 「十二支考」
...こういう隠微なたゆたいの詩があるというのも興ふかいことです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...何とは知らず、或る強大な物で、殆ど感触せられない、隠微な物が、僕の心中で活動し始めた...
アンリ・ド・レニエエ Henri de Regnier 森林太郎訳 「不可説」
...詰まり一種の隠微な不安...
クスミン Mikhail Alekseevich Kuzmin 森林太郎訳 「フロルスと賊と」
...人びとがすべてかくしもっている隠微な秘密の部分への幼い拘泥ではないのか...
山川方夫 「愛のごとく」
...隠微(かくれ)たるに鑒(み)たまう神様よ...
夢野久作 「瓶詰地獄」
...いま目にしているこれは危険を秘めた象徴性というこれまでに全く見られなかった隠微な性格を持っており...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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