...而も猶彼等と聖者とを隔てるものがこの傲慢の罪に在るのではないと...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...それを政夫さん隔てるの嫌になったろうのと云うんだもの...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...死が二人を隔てるまで...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...パリを西北に百粁(キロメートル)ほど隔てるエヴルー(Evreux)の町に...
レオン・ワルラス Leon Walras 手塚壽郎訳 「純粋経済学要論」
...彼と彼の恋人たる彼女とを隔てるものでもあったのである...
豊島与志雄 「塩花」
...もう何も間を隔てる物がない時になって...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...外の電車通りと運動場とを隔てる囲いには...
中島敦 「プウルの傍で」
...李陵は己(おのれ)と友とを隔てる根本的なものにぶつかっていやでも己(おのれ)自身に対する暗い懐疑に追いやられざるをえないのである...
中島敦 「李陵」
...運命は一重の壁に思う人を終古(しゅうこ)に隔てると共に...
夏目漱石 「虞美人草」
...和助さん」と隔てるお舟...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...左手に側廊(アイル)を隔てる円柱の列が高い穹窿天井(ヴウト)を支え...
久生十蘭 「ハムレット」
...三階の表と裏の部屋々々を隔てる階段につゞいた長い廊下で...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...ヒトと貧乏人を隔てる湾のかけ橋だったりする...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...そこで服薬の時間は少くも八時間を隔てるといふ規定によると...
正岡子規 「病牀六尺」
...この歴史観はもと時を隔てるにつれて釈迦如来の感化力が次第に衰えてゆくことを示すものであろうが...
三木清 「親鸞」
...「月影は見し世の秋に変はらねど隔つる霧のつらくもあるかな霞(かすみ)が花を隔てる作用にも人の心が現われるとか昔の歌にもあったようでございます」などと源氏は言った...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...隔てる相手を踏み破って...
吉川英治 「宮本武蔵」
...彼我を隔てる巨大な地質学的時代に妨げられることはなかった...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
便利!手書き漢字入力検索