...そこで一日一日と人間とクサカとを隔てる間が狭くなった...
レオニイド・アンドレイエフ Leonid Andrejew 森鴎外訳 「犬」
...見る人と役者とを隔てる何等機械的の工夫もない方が却つて仮面の役者たちをより奇怪なものに思はせるやうである...
ウイリヤム・バトラ・イエーツ 松村みね子訳 「鷹の井戸(一幕)」
...それを政夫さん隔てるの嫌になったろうのと云うんだもの...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...そして何も彫つてない活字で一字一字の間を隔てる...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...心と世とを隔てる幕...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...パリを西北に百粁(キロメートル)ほど隔てるエヴルー(Evreux)の町に...
レオン・ワルラス Leon Walras 手塚壽郎訳 「純粋経済学要論」
...いつのまにか映画と実際との二つの世界の間を遠く隔てる本質的な差違を忘れてしまっているのである...
寺田寅彦 「映画の世界像」
...彼と彼の恋人たる彼女とを隔てるものでもあったのである...
豊島与志雄 「塩花」
...愛情を隔てるバリケードを築いている...
永井隆 「この子を残して」
...次の間を隔てる襖の前へ来ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...生死境を隔てると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...事務室と中央階段とを隔てる廊下をKが通ると...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...左手に側廊(アイル)を隔てる円柱の列が高い穹窿天井(ヴウト)を支え...
久生十蘭 「ハムレット」
...また世の中から隔てる防壁のやうでもなかつた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...水を隔てる真ッ正面に対面してしまった...
正岡容 「圓朝花火」
...はるかに雲が隔てるというほどの山でもないのですから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...その三之丞とわかれて峠を隔てると...
吉川英治 「宮本武蔵」
...彼我を隔てる巨大な地質学的時代に妨げられることはなかった...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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