...子供の世界の隅々にまで行き渡つた...
有島武郎 「子供の世界」
...自分と云ふものゝ隅々にまで喰ひ込んで邪魔をするのだと云ふ自覚は...
伊藤野枝 「惑ひ」
...もちろん地球の隅々にまでも達した...
海野十三 「火星兵団」
...殆んど凡ゆるマルクス主義的理論の隅々にまで織り込まれていると云っても好い...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...さしもに広い大江戸は愚か三ヶ(さんが)の津(つ)の隅々にまで喧伝(けんでん)せしめた一代の名著も...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...地方の都市の隅々にまで流行したというのは...
中谷宇吉郎 「寺田寅彦の追想」
...文學の隅々にまで血を吐いてゐることである...
萩原朔太郎 「芥川龍之介の追憶」
...もうひつそりと鎮まつた野営の隅々にまでひろまり...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...隅々にまでも噎せつぽいやうな甘気な香りがこびりついてゐるやうな感じにも堪へられず...
牧野信一 「早春のひところ」
...口惜しさが五体の隅々にまで浸みわたって疼いていることがハッキリと分った...
正岡容 「小説 圓朝」
...隅々にまで充ちわたっていました...
ルイザ・メイ・オルコット L. M. Alcott 水谷まさる訳 「若草物語」
...日本の社会と意識の隅々にまではびこっている半ば封建のかげは...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第六巻)」
...何しろ混乱は社会生活のあらゆる隅々にまで行渡つてゐて...
三好達治 「銀座街頭」
...ほぼ全国の隅々にまで分布している...
柳田国男 「海上の道」
...わずかの間に全国の隅々にまで普及し...
柳田國男 「食料名彙」
...ほとんと全国の隅々にまで行き渡っている...
柳田国男 「年中行事覚書」
...大衆の心理の隅々にまで喰込んで行った...
夢野久作 「探偵小説の真使命」
...横丁や長屋の隅々にまで残っていた...
吉川英治 「忘れ残りの記」
便利!手書き漢字入力検索