...Fr Sich は An Sich を蠶食し陷沒せしむるものと云ふことが事實ならば...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...巧みにこの陷穽から脱れてゐることを知つてゐる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...この新しき罪過に陷らぬ限り...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...政府と云ふものは集まつた集合體の上で知らず/\惡るい事に陷つて行く...
田中正造 「亡國に至るを知らざれば之れ即ち亡國の儀に付質問」
...すべての瞞着と詐欺とが或る缺陷から出てくるといふことは...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...斯くある心意一切の人の胸中存し得ば!プリアモス王統ぶる都府今迅速に陷らむ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...之を単なる缺陷誤謬偶然等々と見做し合理的な見地から云って払拭清算されるべき過去と見ることとなる...
戸坂潤 「啓蒙の現代的意味と役割とについて」
...地殼の一部に空虚を生じた時陷落といふ現象の生ずるのは當然のことである...
長塚節 「教師」
...較もすれば黨派的に陷る全體主義ではなくして...
西田幾多郎 「世界新秩序の原理」
...南京陷落の前後に校了となつて...
野上豐一郎 「「草衣集」はしがき」
...私を罪に陷す氣かえ」掴みかゝり相なお粂の氣組...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...救ひがたい絶望的苦悶に陷入つて居たかを...
萩原朔太郎 「室生犀星に與ふ」
...間違つて罪に陷(おと)されたんですもの...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...生の發展に伴つて文化の形態が單に凝固した無關係と獨立性とに陷るに過ぎないとすれば...
三木清 「歴史哲學」
...何か肉體的にも缺陷があるやうに見えるのであつた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...そのために時代と時代との間に陷沒が起きても...
三好十郎 「肌の匂い」
...純然たる痴漢の墮落状態にまで陷ちこんでゆくことでせう...
室生犀星 「帆の世界」
...資本主義社會は必ず病症も重態に陷ります...
吉川英治 「折々の記」
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