...それは再び寄食した福田家の生活が非常な困窮状態に陷つたためでありました...
石川三四郎 「浪」
...彼等はただ一人を打ち倒して他の者共をそれと同じ運命に陷る恐れで戰慄させる...
ピョートル・アレクセーヴィチ・クロポトキン Pyotr Alkseevich Kropotkin 大杉栄訳 「革命の研究」
...陷落より生じたるが...
大町桂月 「十和田湖」
...3.聯邦諸國は同樣に非常な苦境に陷つてゐる...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...私(わたし)は今(いま)は實(じつ)以(もつ)て二(につ)ちも三(さつ)ちも行(ゆ)かん輪索(わな)に陷沒(はま)つて了(しま)つたのです...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...此の推定は甚しき牽強には陷らざるべし...
内藤湖南 「卑彌呼考」
...この二三日スラムプに陷(おちい)つてゐる平次から...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...極度の憂鬱症(メランコリー)に陷つたのも考へられることでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...アウグスティヌスが想ひ到らなかつたことは確かにこの説の缺陷である...
波多野精一 「時と永遠」
...盖此書の編者回護の途なきよりして事實を湮滅したるものなり吾妻鏡の北條氏の爲に辯護し屡曲筆に陷ること如此なるよりして見れば...
原勝郎 「吾妻鏡の性質及其史料としての價値」
...其極度は遂に帝室の御味方を申すとまでの姿に陷るときは...
福沢諭吉 「帝室論」
...かならず半睡状態に陷つてあらゆる動作がきはめて鈍くなるのださうだ...
堀辰雄 「山日記 その一」
...上三句複雜なる趣を現さんとて稍混雜に陷りたれど葉廣柏に霰のはぢく趣は極めて面白く候...
正岡子規 「歌よみに與ふる書」
...これヒュームの認識論が遂に懷疑論(Skeptizismus)に陷つたといはれる所以である...
三木清 「認識論」
...「あらゆる從來の唯物論(フォイエルバッハのそれをも計算に入れて)の主缺陷は...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...我々は舊き形而上學に陷らなければならない...
三木清 「歴史哲學」
...どこか缺陷が有るのかも知れないと思つたことも二三度ある位です...
三好十郎 「肌の匂い」
...“自分”は昏々と昏醉状態に陷りますけれども...
吉川英治 「折々の記」
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