...これまでもずいぶんいろいろなうわさが耳にはいったはずなのに「僕はあの女の欠陥も弱点もみんな承知している...
有島武郎 「或る女」
...足利期仏像のような瑣末(さまつ)形式のくり返しに陥り...
高村光太郎 「美の日本的源泉」
...救うべからざる矛盾に陥って了う他はない...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...頽廃的な自暴自棄な生活に陥りかけたことがある...
豊島与志雄 「父母に対する私情」
...精神は頭に集まって物も見ずあたかも四壁に囲まれたにも等しい深い沈思のうちに陥っていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...あるいは陥っていると自ら信じていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...強(し)いて之(これ)を語ろうとすれば誇張に陥り...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...その人は社会の一員として取扱われぬ不幸に陥(おちい)る...
新渡戸稲造 「自警録」
...自分の主張を自分で反駁するというような結果にしょっちゅう陥っている...
平林初之輔 「文芸は進化するか、その他」
...しかれども壮大雄渾なる事物はその種類甚だ少く目撃する事も稀(まれ)なるが故にとかく陳腐に陥りやすし...
正岡子規 「俳諧大要」
...多くの古陶器愛好家などが陥り易い...
宮本百合子 「伊太利亜の古陶」
...そのある一つの島へ神経衰弱に陥つた飛行家が治療にきてをりました...
三好達治 「測量船拾遺」
...許すべからざる誤謬(ごびゅう)に陥るのです...
柳宗悦 「民藝とは何か」
...而して彼が此過失の為めに陥りし(或は好んで進み入りし)境遇は如何なるものでありしか...
山路愛山 「頼襄を論ず」
...二人がズルズルと深間(ふかま)に陥る早さよりも...
夢野久作 「衝突心理」
...ひどいスランプに陥ってしまったのです...
夢野久作 「スランプ」
...一挙(きょ)に桑名(くわな)の滝川(たきがわ)を陥(おと)し...
吉川英治 「神州天馬侠」
...急には陥ちますまい……...
吉川英治 「新書太閤記」
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