...ここで関守(せきもり)の男が来て「通行税」を一円とって還り路の切符を渡す...
寺田寅彦 「浅間山麓より」
...そこで関守の組子が弁慶の行手を遮(さえぎ)ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...おや、どこぞへおいでのお帰りでございますか」とお雪ちゃんが、関守氏の相当な足ごしらえを見ながら、炉辺に請(しょう)じますと、関守氏は、「いや、拙者も長浜まで行って参りましたよ、お銀様から急用を頼まれましてな...
中里介山 「大菩薩峠」
...お雪ちゃんが、「関守様、あのお医者の先生とお薬草を調べに参りました、お銀様はまだお帰りになりませんか」「それそれ、心配するほどのことはありませんでしたよ、お銀様は長浜の町へ行っていらっしゃるんで、今の先、使があったんだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...甲州の有野村からおいでになった藤原と申すお宅がございますまいか」「甲州の有野村――藤原ですって」不破の関守氏が小首をひねると...
中里介山 「大菩薩峠」
...関守氏の応対は存外和(やわ)らかなものでした...
中里介山 「大菩薩峠」
...一つは不破の関守氏の用意のほどもあることでしょう...
中里介山 「大菩薩峠」
...不破の関守氏は、笠も軽くこの小関越えをなしながら、きこりやまがつに逢うと、おさだまりのように、「この道を真直ぐに行くと山科(やましな)へ出ることに間違いはありますまいな...
中里介山 「大菩薩峠」
...ひとつ門を叩いてみましょうかな」不破の関守氏も...
中里介山 「大菩薩峠」
...「お流し致しましょう」「済まない」手拭を渡して不破の関守氏が...
中里介山 「大菩薩峠」
...不破の関守氏の背中を流すことは器用を極めている...
中里介山 「大菩薩峠」
...不破の関守氏は犬の吠える声よりも...
中里介山 「大菩薩峠」
...関守氏は、やおら起き出でて、筧(かけひ)の水で含嗽(うがい)を試みようとする時、米友はすり抜けて、早くも庭と森の中へ身を彷徨(ほうこう)させて、ちょっとその行方がわかりません...
中里介山 「大菩薩峠」
...不破の関守氏はこの体(てい)を見て感心して...
中里介山 「大菩薩峠」
...これは関守氏を待って...
中里介山 「大菩薩峠」
...扨((さて))もたつ年に関守なく...
樋口一葉 「雪の日」
...山村氏は福島を領して所謂(いはゆる)木曾の番所の関守であつた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...嘲(あざけ)って関守の印を渡した...
吉川英治 「三国志」
便利!手書き漢字入力検索