...昨晩、長浜方面から帰りがけだと言って立寄った時に、関守氏が何か言ったようだけれど、いろいろに気の散っているお雪ちゃんには、それが思い出されないでいると、関守氏は続けて、「しかし、まだ今晩が剣呑(けんのん)でござんすからな、友造君によくそのことを話して置いて、相成るべくは早く戸を締めて、そうして燈火(あかり)も外へ漏れないようにすることですな」さまで念を入れての警戒が、お雪ちゃんによく呑込めないでいたが、ようようそれと感づいたか、「関守さん、もう大丈夫でございますよ、友さんの親切で、子供を連れて行ってしまったんですもの、そうしつこく仕返しになんぞ来はしないとわたしは思いますわ」「何のことです、お雪ちゃん」「関守さん、あなた何のことをおっしゃっていらっしゃるのですか」「何のことじゃありません、昨晩もちょっとお話ししたじゃありませんか、湖岸一帯のあの一揆(いっき)暴動のおそれなんですよ」「まあ、そのことでございましたか、わたしはまた、あの鷲(わし)の子のことかと思いました」「いや、そんなんじゃありません、鳥獣(とりけもの)の沙汰(さた)じゃないのでごわす、人類が食うか食わぬかの問題でして……」そこで、お雪ちゃんにも、関守氏が関心を置くことの仔細がよく呑込めました...
中里介山 「大菩薩峠」
...関守氏から言われると...
中里介山 「大菩薩峠」
...お銀様に対する不破の関守氏であって...
中里介山 「大菩薩峠」
...まさに天地の間(かん)に並び立つものがありませんな」関守氏が自己陶酔的に感歎している...
中里介山 「大菩薩峠」
...私人の所有に帰してしまったのですか」関守氏は...
中里介山 「大菩薩峠」
...そう貴重品をむやみに持ち込む関守氏でもない...
中里介山 「大菩薩峠」
...その上に俵物はいっさい小関越えをしてはならないということになった――そのとばっちりで、ここでも水車を仕かけるには仕かけたが、それを遊ばして置いて、こうしてわざわざ足踏ロールに逆転しているのだという説明を、三蔵から聞いて、不破の関守氏は、「なるほど、それは機械文明に反抗する人間労力の逆転というものだ」とひとり合点をしました...
中里介山 「大菩薩峠」
...不破の関守氏は、部屋へどっかと安坐すると、がんりきの百蔵を前に坐らせて、自分は床の間から行李(こうり)を引寄せながら、「時にがんりき――」どうも、呼び名がまちまちで困る...
中里介山 「大菩薩峠」
...不破の関守氏がここで用意して行った装束そっくりですから...
中里介山 「大菩薩峠」
...不破の関守氏からの手紙を...
中里介山 「大菩薩峠」
...不破の関守氏は座談の妙手である...
中里介山 「大菩薩峠」
...関守氏を心配させては済まないという道義感がついて廻るから...
中里介山 「大菩薩峠」
...「二大勢力というけれど、今日は鎌倉時代の昔、王家と武家という単純な二つの区別だけでは済みますまいね、大義名分からしますと、その二つしか差別はないようでありますけれども、今はこの二つの大きな勢力のほかに、また一つの見のがしてならない大きな力があります、それは外国の力ではありません、国内だけに限っての見方としても、勤王と佐幕のほかに、見のがしてはならない大きな勢力があることを忘れてはならない、とわたくしは思います」お銀様から、改まってこう見識を立てられると、不破の関守氏が、いささか当惑してしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...ほぼ科学的に関守氏の胸に疾うから浮んでいる...
中里介山 「大菩薩峠」
...それをそそのかしたのは不破の関守氏でありまして、関守氏は、つい昨晩、お銀様に向って、こんなことを言いました――「醍醐の三宝院へ参詣してごらんなさいませ、あそこの庭が名作でございます、しかし、庭よりもなお、その道の人を驚かすのは、国宝の絵画彫刻でございまして、その絵画の数々あるうちに、ことに異彩を極めたのは大元帥明王(だいげんみょうおう)の大画像でございます、大元帥(だいげんすい)と書きましても、帥の字は読まず、ただ大元明王と訓(よ)むのが宗教の方の作法でございますが、あの大画像は、いつの頃、何者によって描かれたものか存じませんが、いずれは一千年以前のものでございましょう、幅面の広大なること、図柄の奇抜なること、彩色のけんらんなること、いずれも眼を驚かさぬはありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...関守氏が拾い上げて見ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...「今日はこちらが関守でござるぞ」「この関所の切手は酒だ...
山本周五郎 「菊屋敷」
...文字ノ関守の時代も...
吉川英治 「随筆 新平家」
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