...現在の日本を了解することを閑却しつゝあるやうな事はないか...
石川啄木 「弓町より」
...現在の日本を了解することを閑却(かんきゃく)しつつあるようなことはないか...
石川啄木 「弓町より」
...女子がこれを自覚する迄は仮令へ数万の女子が男子の得意とする仕事をなし能ふとも一方に於て人生と幸福の更らに偉なる事業なる人類の創造と心霊の創造とを閑却し若くは未成に終らしむるが如きことあらば社会にとつて...
エレン・ケイ 伊藤野枝訳 「恋愛と道徳」
...旭岳と羽衣滝とを閑却したるが...
大町桂月 「層雲峡より大雪山へ」
...戦争か平和かの永遠の課題――だのに彼女はそれらのいっさいを閑却して...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...反之(これにはんして)或る場合には恰(あたか)も革命時代の如く組織の如何は比較的閑却せられ...
津田左右吉 「流れ行く歴史の動力」
...長い間自国の言葉を閑却していたので...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そして自分が閑却されてると思って...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...今度は賑(にぎや)かな左右の桟敷(さじき)に対する観察をも決して閑却(かんきやく)しなかつた...
永井荷風 「すみだ川」
...俳諧と狂歌と浮世絵とは古来わが貴族趣味の芸術が全く閑却していた一方面を拾取(ひろいと)って...
永井荷風 「日和下駄」
...こりゃ何だい!」閑却(かんきゃく)されていた七兵衛はここで紙包をポンと突き返して...
中里介山 「大菩薩峠」
...霰状雪や無定形などの従来閑却されていたものを重視したりして...
中谷宇吉郎 「雪」
...私(わたくし)を驚かせたハンケチ付きの古い麦藁帽子(むぎわらぼうし)が自然と閑却(かんきゃく)されるようになった...
夏目漱石 「こころ」
...當然疑問にしてよい事は閑却されてゐたのだつた...
長谷川時雨 「「郭子儀」異變」
...文化戦線を閑却してはいけない...
宮本百合子 「「鎌と鎚」工場の文学研究会」
...そこで筆者はこの閑却されていた現象に素っ裸で取り組んで見ようと思い立ったのである...
武者金吉 「地震なまず」
...初より読者の心理状態を閑却したのであらう...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...いかに多くの事蹟を閑却していたかを...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
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