...自己の享樂を追ふために同胞に對する義務を閑却するならば...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...畑仕事は女の内職の樣に閑却されて...
石川啄木 「赤痢」
...或は閑却(かんきゃく)されたのではなかろうか...
江戸川乱歩 「一枚の切符」
...よし閑却はされなかったとしても...
江戸川乱歩 「一枚の切符」
...戦争か平和かの永遠の課題――だのに彼女はそれらのいっさいを閑却して...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...地震の記録も閑却せられていたかの観があるが...
田中貢太郎 「日本天変地異記」
...そういう芸術家を生み出す社会的要因を閑却した考である...
津田左右吉 「偶言」
...社会を閑却するの口実とはならない...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...お銀様を閑却して...
中里介山 「大菩薩峠」
...このままでは閑却しきれないと見えて...
中里介山 「大菩薩峠」
...水温上昇について比較的閑却されているのは...
中谷宇吉郎 「農業物理学夜話」
...彼等の詩人に月が閑却されるのは当然である...
萩原朔太郎 「月の詩情」
...「カリフォルニアの獲得はシナとの通商交通にとって閑却すべからざる利便を与えた...
服部之総 「汽船が太平洋を横断するまで」
...そこで筆者はこの閑却されていた現象に素っ裸で取り組んで見ようと思い立ったのである...
武者金吉 「地震なまず」
...政府も決して閑却はしてゐないし...
吉川英治 「折々の記」
...全く史家にも閑却(かんきゃく)されているからである...
吉川英治 「新書太閤記」
...面の描写は閑却され...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...つまらない芽を大きくするためにいい芽がたくさん閑却されても...
和辻哲郎 「すべての芽を培え」
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