...長夜が続くと寒くなる...
...彼女は長夜に耐えてようやく山の頂上に登った...
...春を待ちわびる長夜だ...
...長夜の旅は寂しい...
...楽しい長夜のパーティーがあった...
...長夜の惰眠に耽りつゝありしに際し...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...世紀長夜の宴を一手に引き受けて疲れない公休市(ハリデイ・タウン)...
谷譲次 「踊る地平線」
...永日、そして長夜、情ないけれど私の現実だ...
種田山頭火 「其中日記」
...現に、Kも益子もその唄を覚えてゐて、何うかすると、秋の長夜などに、子供等と一緒にそれをやつて笑つたりするのであつた...
田山録弥 「田舎からの手紙」
...さびしい獨寢の長夜を...
田山花袋 「道綱の母」
...どなたが私をこの長夜の眠りから驚かして下さいます……昨日も私はこの裏の山へ入って行きますと...
中里介山 「大菩薩峠」
...さりとは長い長夜(ちょうや)の眠りだ...
中里介山 「大菩薩峠」
......
長塚節 「長塚節歌集 上」
...天上の水晶宮裏にうつらうつら……長夜の甘夢をむさぼる心地なんぞ...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...要なき屍(しかばね)に長夜(ちょうや)の踊をおどらしむる滑稽(こっけい)である...
夏目漱石 「虞美人草」
...あのお方の、舞台の芸と姿とを見て、気まぐれに、どこかの後家どのや、浮気なうかれ女(め)や、はしたない町のむすめが、ほんの一夜、ふた夜、ねむられぬ枕の上で描いて見る、まぼろしの恋よりも、もっともっと儚(はか)ない、つまらない、いやしい恋としか、あのお方は思っては下さらなかったのだ――わたしはいきる甲斐がない――わたしは、明日のお日さまを仰ぐ力がない――わが乳で育てた、家柄の貴い一少婦の、世にも激しく、世にも哀れな思いつめた望みを果させる為には、いかなる難儀をも忍ぼうとする、忠実な乳母と、乳兄弟に当る、正直で素直な伜とで、あらゆる困難を凌(しの)いで、見つけてくれた、繁昌(はんじょう)な音羽(おとわ)護国寺門前通りのにぎわいから、あまり離れていぬ癖に、ここは、又、常緑の森と、枯茅(かれかや)の草場にかこまれた、目白台のかたほとりの隠れ家に、人目をしのび、世を忍ぶ、公方(くぼう)の寵姫(ちょうき)、権門土部三斎のむすめ浪路に、冬の長夜を、せめては、小間(こま)に風情を添えようと、乳母がととのえてくれた、朱塗り行灯(あんどん)の、ほのかな灯かげをみつめながら、夜毎に小袖の袖袂を、湿(ぬ)らさずにはいられない...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...無明長夜の燈炬なり智眼くらしとかなしむな生死大海の船筏なり罪障おもしとなげかざれと彼は讃詠するのである...
三木清 「親鸞」
...「八月九月正長夜(まさにながきよ)...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...平生は苦しくばかり思われる秋の長夜もすぐ明けていく気がした...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「病夫苦長夜...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...私は長夜の宴に列する栄を度々得たことでした...
柳宗悦 「沖縄の思い出」
...長夜の御宴(ぎょえん)にふさわしい晩ですな」「まだまだ歓楽も...
吉川英治 「三国志」
...秋の長夜(ながよ)を明かしていた...
吉川英治 「神州天馬侠」
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