...この成就社から石鎚山を眺めた景色を夢に見たことがある...
安倍能成 「初旅の残像」
...屠手が小さな斧(おの)に似た鉄鎚(てっつい)をかまえて立っているところへ...
伊藤左千夫 「去年」
...鎚(つち)と鎌(かま)との旗じるしで征服してしまおうとする赤い桃太郎もやはりいけないであろう...
寺田寅彦 「さるかに合戦と桃太郎」
...ビオルンは斧(おの)をふるってその背を鎚(つち)にして敵の肩を打つとフンドはよろめいて倒れんとした...
寺田寅彦 「春寒」
...…鍛冶屋から鎚(かなづち)で鉄板を打つ耳を掻き(むし)る様な音が聞え...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...○土方工夫の輩酒気を帯び鉄鎚(かなづち)を携えて喧嘩面で電車に乗込めば乗客車掌倶に恐れて其の為すに任す...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...せめて馬右エ門がも少ししつかりしてゐてお父(と)つあんの鎚を握つてくれたらナ...
新美南吉 「鍛冶屋の子」
...振(ふり)あぐる鎚(つち)に手首や痛からん」女は破(や)れ窓(まど)の障子を開(ひ)らきて外面(そとも)を見わたせば...
樋口一葉 「軒もる月」
...鉄鎚(かなづち)で打ちこまれたときにそうなったらしい...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「モルグ街の殺人事件」
...人間の頭を鉄鎚で殴ると眼が飛び出すって聞いていたが本当か知らん...
夢野久作 「鉄鎚」
...鉄鎚でコツンとやっても構わないのかナ……...
夢野久作 「鉄鎚」
...鍛冶(かじ)屋の鉄鎚(ハンマー)を天降(あまくだ)らせるか何かしたら...
夢野久作 「鉄鎚」
...鎚(つち)の音や...
吉川英治 「黒田如水」
...大鉄鎚(だいてっつい)は...
吉川英治 「新書太閤記」
...鎚(つち)の音がする...
吉川英治 「親鸞」
...カーン!テーン! カーン!冴(さ)えた鎚(つち)の音であった...
吉川英治 「山浦清麿」
...あの鎚音でござるか』と...
吉川英治 「山浦清麿」
...向うが鐵鎚(かなづち)で此方も鐵鎚なら火も出ませうけれど...
若山牧水 「一家」
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