...私は鋭敏に自分の魯鈍を見貫(ぬ)き...
有島武郎 「小さき者へ」
...自分の神経作用が従来の人々よりも一層鋭敏になっている事に気が付き...
石川啄木 「性急な思想」
...智恵子は鋭敏にそれを感じて...
石川啄木 「鳥影」
...ことに人語を鋭敏に聞き分けて...
井上円了 「おばけの正体」
...鋭敏に一つの波長だけで出していないんだ...
海野十三 「霊魂第十号の秘密」
...小供に対する神経は鋭敏に...
大隈重信 「現代の婦人に告ぐ」
...自ら此れ等の微細な差別のニュアンスに對する日本人の感覺を鋭敏にしたであらうと想像される...
寺田寅彦 「天文と俳句」
...不幸のためにそれがなお鋭敏になされていたので...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...埼子はいつの間にか鋭敏に感じてゐて...
林芙美子 「就職」
...病的に鋭敏になった神経の前触れでもあったが...
原民喜 「翳」
...彼の頭をそんなに鋭敏にしたのは...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「火夫」
...神経が鋭敏に過ぎるとかいふ...
正岡子規 「読書弁」
...神経を鋭敏に働かせ通したか...
宮本百合子 「田舎風なヒューモレスク」
...鋭敏な感覚が一層鋭敏になっている...
森鴎外 「雁」
...または誰よりも鋭敏に新らしい名の面白さに共鳴することが...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...視覚と嗅覚が著しく鋭敏になり...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...これは珍しい面白いと感じると非常に鋭敏に作品へ採入れたのである...
吉川英治 「折々の記」
...物見を放って鋭敏になっていた...
吉川英治 「三国志」
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