...又又恋愛の徴候の一つは彼女に似た顔を発見することに極度に鋭敏になることである...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...智惠子は鋭敏にそれを感じて...
石川啄木 「鳥影」
...僕等は神經を鋭敏にと働かすべきで...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...僕の五感は針のように鋭敏になって一瞬のうちにありとあらゆるところを吸取紙(すいとりがみ)のように吸いとってしまった...
海野十三 「階段」
...神経ばかり鋭敏になるからである...
大隈重信 「運動」
...鋭敏になつた頭には今度は地上のあらゆる音を聞く馬鹿らしい夜烏の自動車の浮いた音や...
千家元麿 「自分は見た」
...きわめて微妙な外力の変化に対しても鋭敏にかつ規則正しく弾性的に反応するということが必要条件であるらしい...
寺田寅彦 「「手首」の問題」
...不幸のためにそれがなお鋭敏になされていたので...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...老年に及びてその観察はいよいよ鋭敏にその意気はいよいよ旺盛(おうせい)となり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...そうしてやり損なえばそれっきり取り返しがつかない事です」十九敬太郎(けいたろう)の好奇心は少し鋭敏になった...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...けれどもその鋭敏に動こうとする眼を...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...しかし細君の病気に対して神経の鋭敏になっている彼には...
夏目漱石 「道草」
...彼らの談話に対して急に鋭敏になった...
夏目漱石 「明暗」
...病気に対する見透しはかなり鋭敏になつてゐた...
北條民雄 「癩を病む青年達」
...私の感覚は外気と運動のために鋭敏になっていて自分が見たり聞いたり...
三好十郎 「歩くこと」
...地震の前に起こるきわめて繊細な地殻の変化が地電流に鋭敏に感じるに基づくのかも知れない...
武者金吉 「地震なまず」
...蛇というものは気圧なんぞを鋭敏に感ずるものだから...
森鴎外 「蛇」
...神経が鋭敏になるから...
森鴎外 「妄想」
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