...室の廣さに釣合のとれぬ程大きい煖爐(ストーブ)があつて...
石川啄木 「菊池君」
...この部屋の主には少し不釣合なほど艶(なまめ)かしい...
海野十三 「地獄の使者」
...哀愁をたたえた底知れぬ深さの碧眼(あおめ)が不釣合なほど大きく見えて...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「碧眼」
...釣合ひのとれない西洋で仕立てた肩幅の大きな洋服の肩をみのるの方に向けて...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...此方(こっち)の身分との釣合も考えなければなりませんし...
田山花袋 「蒲団」
...彼はそういう帽子のかぶり方に極めてよく釣合った眼をしていた...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...これは釣合のとれた被布様のものに限る...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...釣合わない事この上なしですが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...この仏像を転がし落された不釣合に高い木製の蓮台にも...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...散文詩などはなはだ不釣合なのである...
久生十蘭 「魔都」
...頻りに釣合い(シムメトリイ)を主張したが...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...少し不釣合(ふつりあい)のようにあるが...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...勢ひ此方からも凭れ気味にせぬと、釣合が取れぬ...
二葉亭四迷 「旅日記」
...昔からの都であった京都に何もないというは不釣合な事であるから...
正岡子規 「俳句上の京と江戸」
...その気質に適した学問の力とで釣合よく落つきの出来た眼差しで朝子と素介とを見較べながら云った...
「一本の花」
...要するに霊魂の性質ときわめてよく釣合っている...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...比較するなら外にもっと釣合った・もっと似つかわしい・ものがあったろうに」というべきだったのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...一つの丸い磁石だといっていいから赤道のあたりが一番両方の力の釣合っているところだね...
蘭郁二郎 「宇宙爆撃」
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