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饗庭篁村 「木曾道中記」
...己と釣合いて空際に浮ばずまたアムフィトリートの腕は未だ我が物と遠く広がる国々の果てを抱かざりき...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...野球のバットのような釣合の大腿骨を持ち...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...これで釣合いを取るのであろう...
泉鏡花 「悪獣篇」
...此方(こっち)の身分との釣合も考えなければなりませんし...
田山花袋 「蒲団」
...汚(きたな)い三等室や薄暗い甲板の有様と釣合(つりあ)つて非常に能(よ)く表現されて居る...
永井荷風 「黄昏の地中海」
...それでも髪だけは片はずしであることが不釣合いだともなんとも気がつかないほどに...
中里介山 「大菩薩峠」
...それと大砲を据(す)え付くる場所じゃ、ここのプーフに装置するのが最もよかろうと思われる、船体の釣合上、大砲が大き過ぎても困る、と言って従来の例を追うのも愚かなこと、火薬と瓦斯(ガス)の抵抗がどのぐらいまで全体の平均に及ぼすか、それを実地に計ってみたいと苦心している」駒井甚三郎は、こんなふうに説明しながら、いま秤台(はかりだい)にかけていた細長い形のよい玉を取って、卓子(テーブル)の上から南条の方に突き出しました...
中里介山 「大菩薩峠」
...釣合の位置から少し動かした場合に...
中谷宇吉郎 「立春の卵」
...私には不釣合な言葉かも知れませんから...
夏目漱石 「明暗」
...どうだねその辺のところで妥協(だきょう)はできないかね」百五十妥協という漢語がこの場合いかに不釣合に聞こえようとも...
夏目漱石 「明暗」
...なんとなく不釣合な貧しい感じを與へます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...勢ひ此方からも凭れ気味にせぬと、釣合が取れぬ...
二葉亭四迷 「旅日記」
...大柄な顔の他の部分とまるで不釣合なほど小さなビーズのような双眸で睨みつけてくると...
A. ブラックウッド A. Blackwood The Creative CAT 訳 「盗聴者」
...決して不釣合いなものではないと思われた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...石がお互に蜘蛛の糸を微かに引き合うてゐるやうな弱い釣合を見せてゐた...
室生犀星 「京洛日記」
...彼はそこに同じ背丈(せたけ)の壺に釣合を見て...
室生犀星 「陶古の女人」
...醜い顔に不釣合な大きな眼をパチパチさせた...
夢野久作 「二重心臓」
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