...遊星や衛星は渦動につれて動いているうちにある位置に達するとその周囲を包んで回っているエーテルと釣合いの状態になる...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...日本の建築書には鳥居のある種の釣合が図表で示してある...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...本書では全体との釣合上...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...ふっさりとした銀杏返(いちょうがえし)が耳許(みみもと)へばらりと乱れて、道具は少し大きゅうがすが、背がすらりとしているから、その眉毛の濃いのも、よく釣合って、抜けるほど色が白い、ちと大柄ではありますが、いかにも体つきの嫋娜(しなやか)な婦(おんな)で、(今晩は...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...これも柿内未亡人の署名の方が不釣合いに字体が大きい...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...黒縮緬を釣合いよく切らせて...
中里介山 「大菩薩峠」
...當時の常識では考へられない釣合ひです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...決して釣合わぬ縁というわけではなかったのでした...
浜尾四郎 「彼が殺したか」
...他の樹木とは不釣合いに背の高い白楊(はこやなぎ)が四五本...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...もとより人心全体の釣合を失わざるかぎりは...
福沢諭吉 「文明教育論」
...眼とか鼻とか口とかが厭に度強(どぎつ)く不釣合で...
牧野信一 「鬼涙村」
...それに比べて不釣合な容貌の魁偉さ...
牧野信一 「心象風景」
...昔からの都であった京都に何もないというは不釣合な事であるから...
正岡子規 「俳句上の京と江戸」
...せり出しは真中にても切(きり)にはぜひとも水盤の下手へ廻らでは五右衛門との形の釣合悪きに心付かぬは大不承知なり...
三木竹二 「両座の「山門」評」
...わきの小窓にかかっている紫っぽいところに茶の細い格子のある毛織地のカーテンと原稿紙の字とは大変美しく釣合って...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...石がお互に蜘蛛の糸を微かに引き合うてゐるやうな弱い釣合を見せてゐた...
室生犀星 「京洛日記」
...そして、水が一層重く落ちかゝつて來ると、それにさらはれまいとして、身の釣合をつけ、背をかゞめると、その水はそれ等の上を流れ、背をふくらませた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...滑稽なほど不釣合に烈しい...
和辻哲郎 「創作の心理について」
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