...針箱を探しているんですけど、どこにありますか?...
...この針箱は使いやすいですね...
...母親がずっと前に使っていた針箱を引き継いでいます...
...縫い物の針がなくなったので、針箱を開けて探してみた...
...針や糸、刺繍糸などをまとめて収納できる針箱が便利です...
...この部屋に針箱があったのに……...
高見順 「いやな感じ」
...品子は二三度、「リリー」と呼んでみたけれども、彼女の方へはチラリとそっけない流眄(ながしめ)を与えたきりで、先(ま)ず出入口と押入の閾際(しきいぎわ)へ行って匂を嗅いで見、次ぎには窓の所へ行ってガラス障子を一枚ずつ嗅いで見、針箱、座布団(ざぶとん)、物差、縫いかけの衣類など、その辺にあるものを一々丹念に嗅いで廻った...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...笹村は独りいる時に、よく香水や白粉の匂いのする鏡台、箪笥、針箱、袋の底などを捜してみるのが好きであった...
徳田秋声 「黴」
...縁側にはミシンがあり、袋戸棚の上には硝子の人形棚があり、鴨居の上に漢書の横額、壁に複製の洋画静物、針仕事の机、針箱、訳のわからぬいろんな小道具、柳甲李など...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...「針箱の抽斗(ひきだし)に膏薬(こうやく)がありますから早く……早くして下さい」「焦(せ)くなよ」「まあ焦(じ)れったい...
中里介山 「大菩薩峠」
...針箱の類(たぐい)まで持ち込むのだろう...
中里介山 「大菩薩峠」
...実はその洗髪を乾かすために唐縮緬(とうちりめん)の布団(ふとん)と針箱を椽側(えんがわ)へ出して...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...わざわざ針箱の中から和太郎の守り袋を出して見せたのは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...箆台(へらだい)も針箱もきちんと壁際に片附けられ...
久生十蘭 「魔都」
...お政は囂々(ぎょうぎょう)しく針箱を前に控えて...
二葉亭四迷 「浮雲」
...針箱から赤い糸を出すと...
槇本楠郎 「かぶと虫」
...清「ナニあたしの針箱が通りみちに...
三宅花圃 「藪の鶯」
...おゆきが針箱やたち板を出しかけている部屋のそとに濡れ縁があって...
宮本百合子 「菊人形」
...着物箪笥、帳箪笥、鏡台、針箱、その他一渡(ひとわた)りのものを作ります...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...二階の大きな部屋に並んだ針箱が...
横光利一 「洋灯」
...さっきの針箱と一緒に...
吉川英治 「江戸三国志」
...お吉が針箱を置きに立つと一緒に...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...針箱の前から立ちもせずに振向いた小母さんから「英ちゃん...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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