...若いのだか年老りだか分らないやうな干からびた貧相な顔をした此の男が金貸しをしたいといふのを怪しむように...
伊藤野枝 「火つけ彦七」
...この人は、もと、歐米へまでも出かけて宗教の腐敗してゐるのを、實見して歸り、一種の自己發明の耶蘇教を傳へるには、外國人の補助などを仰いでゐちやア駄目だ、先づその費用たる金を自分で拵へなけりやアと云ふ考へを以つて、金貸しになつた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...それが周旋した金貸しかが材料を與へたのに相違ない」と...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...そいでお金貸したげたら...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...金貸しや地所売買の周旋屋をしている丸山などと一緒に叔父はその会社を盛り立てようとしていた...
徳田秋声 「足迹」
...これで金貸しをしてやがるんだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...五せっかく金貸しを始めた忠作...
中里介山 「大菩薩峠」
...戦争に金貸しをしようというくらいの異人は...
中里介山 「大菩薩峠」
...そいつは金貸し兼仲買人のやがて七十になる爺さんだよ...
南部修太郎 「死の接吻」
...金貸し後家のお紺の家には凄(すご)いのが居るぜ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...あっしは金貸しと田螺和(たにしあ)えは大嫌いなんで」「変な取合せだな...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...まず浪人上がりの金貸しとしては...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...伯父は浪人崩れの金貸しで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...深川西町に金貸しを渡世にしてをります」「あ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「お隣の新造といふのは誰だえ」「金貸しとか地主とかのお神さんで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...というのは真瀬(ませ)ノ市(いち)という按摩の金貸しのお嬢さん...
久生十蘭 「だいこん」
...御一新前から平松の旦那といやあ剛腹で鳴らした金貸しだあ...
三好十郎 「斬られの仙太」
...な! そして抵当なしでドンドン金貸してくれ...
三好十郎 「妻恋行」
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