...そうした資本主義社会では神様である重宝なものも...
犬田卯 「沼畔小話集」
...腕が三本あれば重宝なことは分っていますが...
海野十三 「特許多腕人間方式」
...足をもませたりしていたそうです」「重宝な現場不在証明(アリバイ)ができたものだな」と課長は...
海野十三 「ネオン横丁殺人事件」
...用を頼めばどんなことでも厭(いや)な顔をせずに足してくれて重宝なのと...
谷崎潤一郎 「細雪」
...用のある時にはたしかに重宝な人物にちがひなかつた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...何かある題目に関して広く文献を調べようという場合にはいろいろなエンチクロペディやハンドブーフという種類のものはなくてならない重宝なものであるが...
寺田寅彦 「案内者」
...フランス唯物論者のテキストとしては中央公論版・杉捷夫訳『フランス唯物論』が重宝なものだ...
戸坂潤 「読書法」
...何て重宝なもんだろう...
トルストイ Tolstoi 菊池寛訳 「イワンの馬鹿」
...前に挙(あ)げた進化論と云う三字の言葉だけでも大変重宝なものであります...
夏目漱石 「中味と形式」
...すぐ涙を流す事の出来る重宝な女であった...
夏目漱石 「道草」
...自由自在に女にも男にもなれるという重宝な野郎だが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...重宝な権助をつかまえといたもんだ...
長谷川時雨 「勝川花菊の一生」
...筆というものは口と同様に重宝なもので...
平林初之輔 「伊豆の国にて」
...この重宝な言葉が夥しく嫌ひであつた...
牧野信一 「鏡地獄」
...重宝なの?」と優しく云つた...
牧野信一 「凸面鏡」
...時計の役を欠かさず勤めた重宝な猿松だ...
南方熊楠 「十二支考」
...(a)記憶というものはすばらしく重宝な道具である...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...其場合が貴くつて稀(まれ)な機会だといふ代りに黄金といふ重宝な一字で間に合せるのだとおいひでした...
若松賤子 「黄金機会」
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