...醜怪極まる、怪物の顔が、薄気味悪く、めくれて行く...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...醜怪な皮の下から出て来たのは...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...醜怪千万な笑い顔...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...対比的に際立(きわだ)つ醜怪もさることながら...
高見順 「如何なる星の下に」
...たかだか日に一度や二度の残飯の投与にあずからんがために、友を売り、妻を離別し、おのれの身ひとつ、家の軒下に横たえ、忠義顔して、かつての友に吠え、兄弟、父母をも、けろりと忘却し、ただひたすらに飼主の顔色を伺い、阿諛(あゆ)追従(ついしょう)てんとして恥じず、ぶたれても、きゃんといい尻尾(しっぽ)まいて閉口してみせて、家人を笑わせ、その精神の卑劣、醜怪、犬畜生とはよくもいった...
太宰治 「畜犬談」
...作家というものは醜怪な何やらわけのわからんものにでっち上げてしまうのです...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...〔第九章 ゴルゴンの首〕ゴルゴン ギリシア神話の醜怪な容貌をして頭髪は蛇であったという女怪であって...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...獨り我輩の怪む所は一百餘の代議士を有する大政黨が斯くの如き醜怪なる人物をして擅まに其黨規を紊亂せしめて憂へざること是れなり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...ハスレルの名声を世間の醜怪事と見なして...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...何といふ醜怪な鳥だ...
中島敦 「かめれおん日記」
...お松の側に居たかったんだ――」醜怪な百松の眼からは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...あっしじゃありません」又六は醜怪(しゅうかい)な顔を挙げて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...この醜怪な淫獸(いんじう)と...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...醜怪の中に偉大な...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...其状貌(じょうぼう)の醜怪(しゅうかい)なるに九助大いに怖れを為し...
柳田国男 「山の人生」
...狂気の如く醜怪な五芒星ないしは五陵の配置...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...しかも彼を悪人と呼び醜怪と呼ぶ者に対して彼は怒る...
和辻哲郎 「転向」
...すべての他人を凌駕し得たりと自負するに至ッては最も醜怪...
和辻哲郎 「霊的本能主義」
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