...そして醜怪(しゅうかい)な形をしていて魚らしくなかった...
海野十三 「海底都市」
...僕は人間の身体がこんなに醜怪なものであることを始めて知った...
海野十三 「深夜の市長」
...永遠の絶望と戰慄と怨嗟の地獄にたたき込む惡辣無類にして醜怪の妖鬼たちに接して...
太宰治 「お伽草紙」
...三十一にもなって、少しも可愛げが無くなっているのに、それでも、でれでれ甘えて、醜怪の極である...
太宰治 「善蔵を思う」
...こんな醜怪なからだになって...
太宰治 「皮膚と心」
...思わぬ醜怪の吹出物に見舞われたら...
太宰治 「皮膚と心」
...榻の醜怪な容(さま)が眼に入(い)ると...
田中貢太郎 「黄燈」
...彼は土塊(どかい)の下に馬鈴薯とは見えずしてむしろ醜怪な円屋根形(まるやねがた)の頭をもった...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「作男・ゴーの名誉」
...醜怪なものがじかに肌に触れた感じだ...
豊島与志雄 「猫捨坂」
...その醜怪の原因や説明や弁明を表面の生のかなたにさがし求めんとするがようであった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...情痴に爛(ただ)れた醜怪な大肉塊は...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...この醜怪な淫獸(いんじう)と...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あたりの悲惨醜怪さにも大分馴らされてゐるものの...
原民喜 「夏の花」
...醜怪な賤民たちにすぎなかった...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...醜怪の中に偉大な...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...醜怪な老職工だからであった...
夢野久作 「怪夢」
...青柳美代吉なんという醜怪な兇漢なぞは落第である...
夢野久作 「創作人物の名前について」
...しかも彼を悪人と呼び醜怪と呼ぶ者に対して彼は怒る...
和辻哲郎 「転向」
便利!手書き漢字入力検索