...何か芳醇(ほうじゅん)な酒のしみと葉巻煙草(シガー)とのにおいが...
有島武郎 「或る女」
...灘の生一本は何ともいへない醇酒だつた...
種田山頭火 「其中日記」
...温めた醇良酒を小さい酒盃で飲むこと一...
種田山頭火 「其中日記」
...蜜に似る甘き芳醇酌み干して...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...我に先んじ芳醇の酒を汝に飮ましめし飼養の恩を今拂へ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...天を仰ぎて芳醇を地に傾けて祈り乞ふ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...悪醇(あくど)い色にただれた目に映る...
徳田秋声 「爛」
...何をか彼れの大醇と謂ふや...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...異人がまた日本酒の醇なやつを...
中里介山 「大菩薩峠」
...吾人の性情を瞬刻に陶冶(とうや)して醇乎(じゅんこ)として醇なる詩境に入らしむるのは自然である...
夏目漱石 「草枕」
...総理衙門大臣の那桐と皇弟醇親王が...
久生十蘭 「新西遊記」
...オーストリヤからは書記官河島醇君も出席した...
穂積陳重 「法窓夜話」
...醇(よき)酒(さけ)一斗に蝮一疋活きたまま入れて封じ...
南方熊楠 「十二支考」
...やさしさにしても芳醇さにしても流露感についても...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...人間が病気から徐々になおってゆくとき、生活力が少しずつ少しずつたまって来るとき、人生を又新しいもののように受とり、醇朴に近づき、謙遜にもなるのは、うれしくたのしい思いですね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...後の三樹三郎醇(みきさぶらうじゆん)である...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...かかる素朴な醇乎(じゅんこ)たる美を生んでいる大きな基礎だということを...
柳宗悦 「多々良の雑器」
...唐宋の醇美な彫刻絵画に対して...
和辻哲郎 「孔子」
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