...感情の醇正を妨げるものゝ...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...日光の芳醇なしたたりを波々と掬ひ取らうとするこの花の姿には...
薄田泣菫 「独楽園」
...日本の古典としての醇粋味(じゅんすいみ)は平安朝文学に漂(たゞよ)っているので...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...我に先んじ芳醇の酒を汝に飮ましめし飼養の恩を今拂へ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...其白璧の醇美は如何であろう...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...その醇酒(じゅんしゅ)を飲み...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...松陰はもとより醇乎(じゅんこ)として醇なる志士の典型...
徳冨蘆花 「謀叛論(草稿)」
...芳醇な酒気も加わっていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...豊富なザクースカを味い爽醇なウォートカに酔った...
豊島与志雄 「秦の出発」
...安倍さんは「正に醇の醇なるものですね」と大恐悦であった...
中谷宇吉郎 「牧野伸顕伯の思い出」
...吾人の性情を瞬刻に陶冶(とうや)して醇乎(じゅんこ)として醇なる詩境に入らしむるのは自然である...
夏目漱石 「草枕」
...真と人と合して醇化(じゅんか)一致せる時...
夏目漱石 「三四郎」
...スチェルンエルム以後の詩人は言葉の清醇と作詩の自由とを妨げられました...
宮原晃一郎 「スカンヂナヴィア文學概觀」
...作家としてのよりひろがりと深化と芳醇化とをはげしく求める気持がある...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...年古くなると同時に芳醇と清澄との味ひをもつものにちがひない...
室生犀星 「忘春詩集」
...里恵にして期の如く醇を旗山の家に託したとすると...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...土地の醇朴(じゅんぼく)な陶工たちが金銭で恩を売る買手の甘言(かんげん)に...
柳宗悦 「小鹿田窯への懸念」
...かくして唐代の詩や絵画や美術に見られるような豊醇な様式が作り出され...
和辻哲郎 「鎖国」
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