...これもこの酒の芳醇(ほうじゅん)なる故(ゆえ)です...
海野十三 「毒瓦斯発明官」
...その芳醇(ほうじゅん)な香気を嗅(か)がされ...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...Sさんから芳醇一壜頂戴...
種田山頭火 「旅日記」
...而して此(か)かる特質(理想)は今や甚(はなはだ)しき化醇の途次にありて未(いま)だ劃然たる定質を鋳成するに至らざるにはあらざるか...
綱島梁川 「国民性と文学」
...悪醇(あくど)い色にただれた目に映る...
徳田秋声 「爛」
...以て其醇分を代表するの意見を製造するものゝ如し是れ自ら党首の器にして...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...何をか彼れの大醇と謂ふや...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...大地の表皮を破って生命の芳醇(ほうじゅん)な気が通り過ぎていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...吾人の性情を瞬刻に陶冶(とうや)して醇乎(じゅんこ)として醇なる詩境に入らしむるのは自然である...
夏目漱石 「草枕」
...君は少しも顧慮(こりょ)する気色(けしき)も見えず醇々(じゅんじゅん)として頭の悪い事を説かれた...
夏目漱石 「長谷川君と余」
...豊醇に熟(う)れきった身体のこなしが...
火野葦平 「花と龍」
...(二月十五日)元義の歌は醇乎(じゅんこ)たる万葉調なり...
正岡子規 「墨汁一滴」
...」鵜川は子醇(しじゆん)であらう...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...決して念仏に醇化(じゅんか)したものとは申されません...
柳宗悦 「益子の絵土瓶」
...君の性情は醇粹の極で...
横瀬夜雨 「花守」
...芳醇(ほうじゅん)な薫(かお)りは昼の無念を掻き消し...
吉川英治 「剣難女難」
...もちろんフタの隙からこぼれ出た少しの酒が男の膝や地へ沁みこんで芳醇な香をふんだんに放ったのはいうまでもない...
吉川英治 「新・水滸伝」
...唐宋の醇美な彫刻絵画に対して...
和辻哲郎 「孔子」
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