...「ある紳士の家で作ったあるリンゴ酒があまりにも酸っぱいので縁が鉛で覆われている醸造容器の中で蜂蜜の一緒に熱した...
フレデリック・アークム Fredrick Accum 水上茂樹訳 「食品の混ぜ物処理および調理の毒物(1820)」
...なるほど実の酸っぱいのが玉に瑕(きず)である...
青木正児 「九年母」
...乾きかけたオヴァオールから酸っぱい汗の臭いが蒸れ立って何とも云えぬ...
有島武郎 「かんかん虫」
...霧がまいて来ると酸っぱいドロップをしゃぶり...
石川欣一 「可愛い山」
...夢中になってその甘酸っぱい水をゴクリと咽喉(のど)にとおしたとき...
海野十三 「赤耀館事件の真相」
...酸っぱいような臭いがした...
海野十三 「千早館の迷路」
...誰も、ごぞんじ無いのだ、と私は苦しさを胸一つにおさめて、けれども、その事実を知ってしまってからは、なおのこと妹が可哀そうで、いろいろ奇怪な空想も浮んで、私自身、胸がうずくような、甘酸っぱい、それは、いやな切ない思いで、あのような苦しみは、年ごろの女のひとでなければ、わからない、生地獄でございます...
太宰治 「葉桜と魔笛」
...甘酸っぱい梔子(くちなし)の匂いが雨に打たれて...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...酸っぱいのを好きな者や...
豊島与志雄 「道標」
...何となく甘酸っぱい肌の匂いと共に...
豊島与志雄 「人間繁栄」
...八五郎の甘酸っぱい顔というものは――何しろ娘の可愛らしさは非凡でした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...甘酸っぱいようなものの立ちこめている晩春の暮れ方...
正岡容 「小説 圓朝」
...酸っぱいような口つきをし...
宮本百合子 「刻々」
...例の酸っぱいような口つきをしながら...
宮本百合子 「刻々」
...あま酸っぱいような女の躰臭と...
山本周五郎 「青べか物語」
...焦げめのついた肉に、なにか果物を潰(つぶ)したような、甘酸っぱい、どろっとした汁が掛けてある...
山本周五郎 「山彦乙女」
...桃は堅くて酸っぱいが...
山本笑月 「明治世相百話」
...口の曲るほど酸っぱいのを子供は喜んでチュウチュウ吸った...
山本笑月 「明治世相百話」
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