...これらの物質は余分の酸を中和して酸っぱいビールの味をある程度よくする...
フレデリック・アークム Fredrick Accum 水上茂樹訳 「食品の混ぜ物処理および調理の毒物(1820)」
...乾きかけたオヴァオールから酸っぱい汗の臭いが蒸れ立って何とも云えぬ...
有島武郎 「かんかん虫」
...霧がまいて来ると酸っぱいドロップをしゃぶり...
石川欣一 「可愛い山」
...酸っぱいそうだ」十間ほど入ったところから...
梅崎春生 「狂い凧」
...あたりには鉄が錆びたような酸っぱい空気が澱んでいた...
海野十三 「深夜の市長」
...酸っぱいような臭いがした...
海野十三 「千早館の迷路」
...酸っぱい経験を積んだ上で超脱した場合には...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...台所の隅に、その一升瓶があるばっかりに、この狭い家全体が、どろりと濁って、甘酸っぱい、へんな匂いさえ感じられ、なんだか、うしろ暗い思いなのである...
太宰治 「酒ぎらい」
...甘酸っぱい梔子(くちなし)の匂いが雨に打たれて...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...葡萄は酸っぱいと云うつもりか後世之を酸性・聖書(ヴィネガー・バイブル)と称えて大いに珍重しているが...
辰野隆 「愛書癖」
...続いて酸っぱい胃液を口や鼻から一杯に嘔いた...
田中英光 「さようなら」
...取れない葡萄を酸っぱいと称して断念したエソップの狐でしかない...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...酸っぱいのを好きな者や...
豊島与志雄 「道標」
...何となく甘酸っぱい肌の匂いと共に...
豊島与志雄 「人間繁栄」
...甘酸っぱい匂い――匂いとも云えないほどの風味が...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...その甘酸っぱいのに...
豊島与志雄 「林檎」
...我々の汗や垢(あか)が例の酸っぱい水といっしょになって...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...酸っぱい酒の匂いが臭くて焦々する...
林芙美子 「新版 放浪記」
便利!手書き漢字入力検索