...執拗な酷烈な何物かがあつて...
テオフィル・ゴーチエ Theophile Gautier 芥川龍之介訳 「クラリモンド」
...たいへん酷烈な結論を一つ発見いたしました...
太宰治 「古典風」
...最も通俗なのは『金色夜叉』や『不如帰』をはじめ、所謂大衆小説と呼ばるる無数の小説を貫く甘い涙ぐましさとかいうものであろうが、高級なサンチマンタリスムには、『ボヴァリイ夫人』や『感情教育』の如き、凡そ大衆的な涙の味とは逆行する苦笑や憐憫、さては『エディポス王』や謡曲『隅田川』の如き、一つは酷烈な、一つは哀切な運命悲劇の醍醐味もあるだろう...
辰野隆 「感傷主義」
...何んぞそれ厳冷酷烈なる...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...理性こそは酷烈な太陽である...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...肉体を侵す酷烈な欲望のほかに...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その斬り方の酷烈なことを見ても...
中里介山 「大菩薩峠」
...酷烈な自然と鬪ひながら...
萩原朔太郎 「夢」
...氷原の上には酷烈な寒気が私を待ちかまえ...
久生十蘭 「海豹島」
...酷烈な寒気に傷められ...
久生十蘭 「新西遊記」
...ソヴエトはニコラス・ロマノフが無残酷烈な専制政治(デスポチスム)によってロシアの国民に加えた殺戮と苛逆の事実を数えあげ...
久生十蘭 「淪落の皇女の覚書」
...体躯強健にして酷烈な気候と窮乏とに堪え得た二千人は...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...酷烈なタタキ込み方をした...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...それでも余りに斎田氏の稽古振りが酷烈なので...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...あらゆる残忍酷烈な刑に処せられて笞打たれ...
夢野久作 「けむりを吐かぬ煙突」
...酷烈な現実と闘い抜いて来たか...
夢野久作 「少女地獄」
...今や若林博士の態度は、その平生の冷静、荘重な物腰を全然喪(うしな)ってしまって、殆ど別人かと思われる残忍、酷烈な、且つ一種異様な興味に駆られた、元気溌溂たる人間に変って来ておりますことを……...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...酷烈な拷問のたび獄庭に聞えるのは...
吉川英治 「三国志」
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