...鍛冶屋にはまだ葬式の日にやつと避病院へ送られる弟子の小僧も残つてゐた...
芥川龍之介 「一塊の土」
...窒扶斯(ちぶす)で草葺の避病院が一ぱいになる年がある...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...惣右衛門さんは一コロリにかかつて避病院へつれて行かれたのだが...
中勘助 「銀の匙」
...今しも本所の避病院(ひびょういん)に送られようという騒(さわぎ)の最中(さいちゅう)である...
永井荷風 「すみだ川」
...ワキガの花粉を吹飛ばす突堤に乱れるパラソルの花園!輝きつゞく港街は晴天の祭日だ帝国銀行の高楼を積上げるつみあげる起重機の妖しい肘よ混血児人力車タバコ避電針アンテナ気象台煙鳥雲飛行機飛行機の両翼を凛乎と張る細い針金よ岬遠い避病院の塀ぎはに転つた哀しい空鑵あ...
仲村渠 「港に沈んだ鉄片の希望」
...「それでは一つ規則ですから避病院へ入って貰ひませう...
原民喜 「コレラ」
...灣内の小島に新築された避病院をも利用してゐた...
正宗白鳥 「避病院」
...この避病院も何時までも賭博宿にはなつてゐなかつた...
正宗白鳥 「避病院」
...二階からは避病院の小屋の屋根が微かに見えた...
正宗白鳥 「避病院」
...どうして避病院を拔け出て歸つたのかと母は訊いてゐたが...
正宗白鳥 「避病院」
...法規上避病院は設けられてゐても...
正宗白鳥 「避病院」
...小さい避病院は間もなく滿員となつた...
正宗白鳥 「避病院」
...避病院といふこの村には開闢(かいびやく)以來の一種特別な建物は...
正宗白鳥 「避病院」
...」和助は避病院用だつたぼろ舟で往來してゐたが...
正宗白鳥 「避病院」
...私は入院殊に避病院に入院するのが嫌で何とかこのホテルのお部屋で癒したいと思い...
三浦環 「お蝶夫人」
...避病院の横手を通ツて...
三島霜川 「昔の女」
...避病院に関しての迷信...
宮本百合子 「黒馬車」
...避病院(ひびょういん)の番人など致しておりましたが……」「フーム...
夢野久作 「笑う唖女」
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