...唯(た)だ何(ど)れも未開の国で野法図(のはふづ)に育つたお庇(かげ)に歴史に功蹟を遺すだけに進歩しなかつたが其性質の勝(すぐ)れて怜悧で勇気のあるのは学者に認められておる...
内田魯庵 「犬物語」
...金を遺すものを賤(いや)しめるような人はやはり金のことに賤しい人であります...
内村鑑三 「後世への最大遺物」
...それですから金を溜めて金を遺すことができないならば...
内村鑑三 「後世への最大遺物」
...もしそうならば私は金を遺すことができませぬとも...
内村鑑三 「後世への最大遺物」
...また永遠の喜びと富とを後世に遺すことではないかと思います...
内村鑑三 「後世への最大遺物」
...私はまだ一つ遺すものを持っています...
内村鑑三 「後世への最大遺物」
...一つは誰にも遺すことのできる遺物でないから最大遺物ということはできないのではないかと思う...
内村鑑三 「後世への最大遺物」
...勇ましい生涯と事業を後世に遺すことができる...
内村鑑三 「後世への最大遺物」
...必ず劣等な子孫を遺すに相違ないと思われる人々には生殖をさせぬようにして...
丘浅次郎 「民種改善学の実際価値」
...まだ言い遺すことがあるのか」「三輪の万七親分の鼻を明かしても構わないでしょうね」ガラッ八は少し顎(あご)を突き出して...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...引きずった痕を明らかに遺すほど死体を引きずったろうか?ここで我々は『ル・コメルシエル紙』の説に触れなければならない...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「マリー・ロジェエの怪事件」
...十人内外の熱心なる聴講生を遺すに過ぎないという有様になってしまったのである...
穂積陳重 「法窓夜話」
...ただその名を後世に遺すのみとなった...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...何も書かずにのこされたこの白紙であるであらうよ! すべてを書き遺すにしてはあまりにこの思が多過ぎる……さらば愛も...
水野仙子 「響」
...騎馬競馬から車用馬まで飼馬残らずわが死後決して売却また贈遺すべからず...
南方熊楠 「十二支考」
...自分の人生の真髄に応じて後に生きつづけてゆく者の間へ遺すものだということにこころうたれた...
宮本百合子 「あられ笹」
...その母を弘前に遺すのは...
森鴎外 「渋江抽斎」
...親不孝者へ遺すというのは...
吉川英治 「宮本武蔵」
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